今回は「新型ダイハツ キャスト アクティバ Gターボ SAⅡ」を試乗レポートします。
プラットフォームはムーブと共通の「Dプラットフォーム」を使用しています。
キャストはそのキャラクターによって、3つのボディを与えられています。
今回試乗した「アクティバ」は、ライトSUVというキャラクターです。
外観
車高が高い事もあって、どっしりとした重厚感や剛性感が感じられるデザインです。
ボディにしっとりした張りのある丸みを持たせる事で、上質感のある雰囲気を表現しています。
ヘッドライトや、リアコンビランプはキャストシリーズ共通です。
ノスタルジックな印象の丸いヘッドライトと、丸みのある上質なシルエットがよく調和しています。
8角形のリフレクターが組み込まれたリアコンビランプは、カッティングダイヤのようなデザインです。
ツートンのルーフや、アップライトな乗車感はハスラーのフォロワーといった感じですが、ボディが普通車からの流用なのが、専用デザインのハスラーとの違いです。
30mm車高が上げられ、ボディ各所にアウトドアテイストの加飾が施されています。
この加飾パーツは、元々重厚感のあるデザインのキャストによく似合っています。
内装
シンプルで上質なインテリアです。高級という訳ではありませんが、プラスチックの素材感を生かしたおしゃれな内装です。
基本的なデザインはムーブと共通ですが、カラフルなトリムやツートンの配色が上手く、非日常的な遊び感覚がたくみに表現されています。
内装のデザインは、ちょっと甘めのハスラーより上手だなと感じました。
シートはベンチタイプの形状ながら、フィット感も良好で、硬さも適度にあります。中距離であれば問題のない造りです。
リアシートはフロントより若干平板ながら、前後スライド機構と、リクライニング機構を備えます。
フルフラット前提のシート設計なので、背もたれの長さが少し足りません。しかし近距離であれば問題ないでしょう。
後部荷室は、クラス標準的な狭い容積です。しかし、床下収納やリアシートのスライドを活用すれば、そこそこの荷物が積めます。
当然リアシートを折り畳み、大きな荷室として使うこともできます。
軽自動車としては、静かな車内で、ノイズの侵入もしっかり押さえ込まれています。
エンジンとミッション
660cc直列3気筒ターボエンジンに、CVTが組み合わされます。
最高出力63ps/6400rpmに、最大トルク9.4kgm/3200rpmを発生します。
コンパクトカークラス並みの動力性能があります。
最も常用されるエンジンの回転域は3000回転以下ですから、3200回転で最大トルクを発生するこのエンジンは、そこそこ使いやすい特性といえます。
頻繁に峠を攻めるような使い方でなければ、十分以上の低速トルクです。
足回りとハンドリング
前輪にマクファーソンストラット式サスペンション、後輪にはトーションビーム式サスペンションが装備されます。
素直なハンドリングで、特にこれといった不都合のないフィールです。
高い車高ながら、ロールも最小限で安心してコーナーに侵入できます。
重厚感のある乗り心地で、直進安定性も高いです。
また後輪の路面追従性も高く、コーナリング中の安定感は高いです。
最近のダイハツの軽自動車は、コンパクトカーなみの上質な乗り心地を持っています。
評価のまとめ
ターボによる余裕ある動力性能と、コンパクトカーなみの上質な乗り心地を持っています。
このライトSUVテイストが気に入れば、オススメできる自動車です。
しかし、車内空間は普通の乗用車のままですから、その辺が気になる方は専用ボディのハスラーをどうぞ。
主要諸元と価格
全長X全幅X全高 | 3395mmX1475mmX1630mm
JC08モード燃費 |27.0km/l
価格 | 1,517,400円(税込み)