新型 トヨタ・ノア Si GR SPORT(3代目・7人乗り)【評価レビュー】上質でスポーティ、大人のスポーツミニバン [DBA-ZRR80W]

トヨタ・ノア Si GR SPORTのフロント

今回の【評価レビュー】は「新型 トヨタ・ノア Si GR SPORT(3代目・7人乗り)」。
2014年にフルモデルチェンジした、Mクラス ミニバン(5ドア)です。

ファミリー向けミニバンの先駆け「タウンエース・ノア」から派生した「ノア」も、今回のモデルチェンジで3代目となりました。

5ナンバー前後のボディに3列シート(7人/8人乗り)を装備する使い勝手の良いミニバンで、「ヴォクシー」は若干外観が異なるだけの兄弟車。上質感を強調した派生モデルとして「エスクァイア」があります。ライバル車種は「日産セレナ」や「ホンダ・ステップワゴン」など。

2017年に追加された「Si GR SPORT」は、エアロを装備する「Si」をベースにスポーツサスペンションやGR専用パーツ、ボディ補強を施したコンプリートカー。

この「GR」は「走りの楽しさを通じて車文化を育てる」というコンセプトのもとトヨタが設立したスポーツブランドで、コンプリートカーの開発だけでなくモータースポーツ活動やオプションパーツの企画販売などその活動内容は多岐にわたります。

2017年にはマイナーチェンジが行われ、内外装のアップデートとともに、足回りや遮音性など機能面も強化熟成されています。

※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「【評価レビュー】のまとめ」をどうぞ。

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外観

全長4795mmX全幅1735mmX全高1810mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2850mmとなります。

フロント

直線を基調とする短いノーズに角型ヘッドライト。ワイド感を強めたGR専用フロントバンパーを装備。重厚感あふれるスポーティなフロントフェイスですが、ヴォクシーをベースとする「GR SPORT」と比較するとちょとだけ大人しい印象になります。

サイド

がっしりとした巨大なボディに短いノーズ、傾斜の強いAピラーが組み合わされた塊感の強いフォルム。ボディ全体に装備されたエアロパーツとGR専用18インチアルミホイールが、スポーティな雰囲気を強調しています。

リア

トヨタ・ノア Si GR SPORTのリア

四角いリアエンドにGR専用バンパー。縦型リアコンビランプを装備したシンプルで力強い後ろ姿。

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内装

トヨタ・ノア Si GR SPORTの内装

直線を基調とするシンプルなデザインはベースグレードと同じ。ステアリングはGRロゴ入りのスポーティな形状に変更され、メーターもレッド表示(GRロゴ入り)となります。

さらに本革巻きステアリングやアルミペダル、GR専用スタートスイッチも特別装備。

アップライトなポジションと見切りの良いボディ形状によって、運転がしやすいです。

シート

トヨタ・ノア Si GR SPORTのシート

フロントシートは、スウェードと合皮の専用スポーツシート。コシのあるクッションに柔軟な表皮が組み合わされ、疲れにくいシートに仕上がっています。からだ全体をしっかりと面で支える構造です。

セカンドシートはやや小ぶり(僕はがっちり体型なので普通の人なら適正サイズかも)ながら、左右に独立したキャプテンシート。頭上、足元ともに広々とした空間が確保されています。フロントよりもクッションが薄いので路面からの衝撃を感じやすいですが、不快なレベルにはありません。

サードシートは緊急用の簡易シート。クッションが薄く形も平板で背もたれの高さも足りません。ただし目的(緊急用シート)を考えると理にかなった構造です。

荷室

サードシートを展開していると荷室には手荷物程度しかおけません。ただし、普段はサードシートを折り畳んで使うことが多いでしょうから、その場合は家族4人でキャンプも可能です。

静粛性

マイナーチェンジによって、スライド・ドアにシール材を追加。風切音が抑えられ静粛性が向上しています。

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エンジンとミッション

1986cc・直列4気筒DOHCエンジンに、CVT(無段変速機)が組み合わされます。
最高出力152ps/6100rpmと、最大トルク19.7kgf・m/3800rpmを発揮。

車両重量1620kg。

エンジン

2.0Lツインカムエンジンで前輪を駆動(FF)。低速からフラットなトルクを発生して、この重量級ボディを結構活発に走らせます。町中など日常モードであれば十分な力強さがあります。

トランスミッション

ベルトとプリーによって無段階に変速するCVTを装備。CVTの悪癖である車速とエンジン回転の乖離「ラバーバンドフィール」はほとんど感じられません。スムーズで反応の良いトランスミッションです。

乗り心地とハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にはトーションビーム式サスペンションを装備。

乗り心地

装着タイヤは、215/45R18。

スポーティに引き締まったしなやかな乗り味。ノーマルサスと比較すると若干衝撃を拾いやすいですが、アタリに柔軟性があるためそれほど不快ではありません。

ハンドリング

適度な重さを伴った素直なハンドリング。全高の高いミニバンにしてはロールも少なく、操舵に対する反応も正確。回転半径を拡大させにくいです。

補強材(ブレース)によって強化されたボディに専用スポーツサスが装備され、かっちりとしたステアリングフィールを実現しています。

最小回転半径は、5.5m。大柄なミニバンとしてはまずまずの数値。

その他

先進安全技術はレーザーセンサーと単眼カメラを使った「Toyota Safety Sense C」を搭載。このパッケージには衝突時の被害を軽減する「プリクラッシュセーフティシステム」や車線逸脱を防止する「レーンディパーチャーアラート」、ハイビームとロービームを自動的に切り替える「オートマチックアラート」といった機能が含まれます。

設定した速度で走行する「クルーズコントロール」は装備されますが、前車に一定の距離で追従する機能(アダプティブ・クルーズコントロール)は付きません。

【評価レビュー】のまとめ

「トヨタ・ノア Si GR SPORT」は、日本の道路事情に最適化されたMクラス・ミニバン「トヨタ・ノア」をベースに、専用スポーツサスやボディ補強、数々の専用パーツを施したコンプリートカー。ブレーキや足回り、ボディ剛性は強化されますが、エンジンやトランスミッションはベースグレードのままです。

ミニバンにしてはスポーティでしなやかな走りを実現しており、ちょっとした上質感もあります。まさに「大人のスポーツミニバン」といった感じです。

「家族のために荷物や人をたくさん乗せられるMクラスミニバンを探しているが、スポーティな走りや上質感も捨てがたい」なんて人にピッタリな車です。

中古車市場では

2017年式「トヨタ・ノア Si GR SPORT」で340万円前後。2016年式「トヨタ・ノア Si G’s」で200万円台後半(2018年3月現在)。

価格

価格 | 3,257,280円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)