2代目 ルノー ルーテシア RXE【旧型レポート】ひとクラス上の上質な乗り味 [GF-BK7M]

今回の旧型レポートは「2代目 ルノー ルーテシア RXE」。
1998年にモデルチェンジが行われたコンパクトな5ドアハッチバックです。

欧州では「クリオ」の名称で販売されていますが、日本市場では既にホンダによってこの名称が登録されているため、「ルーテシア」という名前が使われます。

このルーテシアが属するクラスは、欧州でもっとも販売ボリュームが期待できるクラスです。そのため、細部に渡ってしっかりとした車作りが行われ、充実した内容を持つ車となっています。

ライバルには、VWポロやプジョー206、フィアット・プントなど、個性的で魅力溢れるモデルが揃います。

欧州の都市には狭い路地が多く、全長の短いコンパクトカーでないと身動きが取れません。そのため、ルーテシアやポロのような小さな車が良く売れるのです。

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外観

全長3770mmX全幅1640mmX全高1420mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2475mmとなります。

フロント

パッケージング優先の端正なボディスタイルに、のほほ~んとした穏やかな表情が与えられます。かといって単純に可愛いだけの車では無く、しっかりとした実用性を計算した上でのスタイリングですから、甘ったるくて嫌になる事もありません。

この2代目ルノー・ルーテシアのフロントフェイスは、秋ろーが大好きなデザインのひとつですが、なぜかこの後、三角形のヘッドライトを持つシャープなデザインに変更されてしまいます。

まあ、おそらく、市場での評価が今ひとつだったがその理由でしょう。

サイド

ボディ全体に重厚感のある丸みが与えられています。そのせいか、丸みのあるスタイリングでありながら、キリッとした存在感を感じさるサイドビューです。

なだらかに下降するルーフライン。真っ直ぐに切り立ったCピラー、小さなヒップラインが相まってのんびりとした美しさを感じさせます。

リア

リアエンドのデザインも素晴らしいです。低い位置で盛り上がる小さなヒップライン。それを斜めに大胆に切り取るリアコンビランプ。垂直に切り立ったリアウィンドウとルーフラインの穏やかな曲線による接点。全ての部分に、当時スタイリングを統括していた、パトリック・ルケマンのほとばしるセンスを感じます。

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内装

コンパクトな外寸を持ちながらも、非常にパッケージングが優れているため、大人4人が快適に座れるだけのスペースを持ちます。

簡素な質感の樹脂を使った、シンプルな内装デザインです。

シート

ふわっと包まれるような独特の座り心地です。かといってクッションが柔らかすぎることも無く、しっかりと体圧を分散しつつ身体をしっかりと支えてくれます。いつまでも座っていたくなるような快適なシートです。

リアシートの足元は大人が座るためのギリギリのスペースが確保されています。頭上空間には適度な余裕があるため、中距離(30km)程度であれば充分快適に移動することができます。シート形状は平板ですが、前席同様、快適な座り心地が約束されています。

荷室

荷室スペースは小さめです。高さ方向に余裕があるため、積み方を工夫すれば、4人家族で1泊2日旅行くらいであれば充分にこなすことができます。

シートバックが、6:4で分割できるため、2人乗車の時はさらに広い荷室として使うことができます。

静粛性

欧州コンパクトカーとしては標準的なレベルの静粛性です。

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エンジンとミッション

1598ccの直列4気筒SOHCエンジンにm4速ATが組み合わされます。
エンジンは、90ps/5250rpmの最高出力と、13.5kgf・m/2500rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量1050kg。10モード/10・15モード燃費は、12.0km/lとなります。

エンジン

1.6Lのシングルカムエンジンで前輪を駆動します。低速からフラットトルクを発生する扱いやすいエンジンです。少々の上り坂であれば、グイグイと加速して一気に登りきることができます。

トランスミッション

ルノーのATはまるでスポーツモードを選択しているかのように、低いギアを保って強力な加速力を発揮させます。燃費を重視する日本のATとは全く違う制御ですが、しばらく乗っているうちに慣れて自然に乗りこなせるようになります。

足回りとハンドリング

前輪にストラット式サスペンション、後輪にはトーションビーム式サスペンションが装備されます。

足回り

ルーテシアの最大の美点は、その快適な乗り心地にあります。しっとりとしたしなやかな乗り味で、ひとクラス上の車に乗っているようです。

高速安定性も高く、小さなボディをフラットに保って、しっかりと直進して行きます。

出来の良いシートとの相乗効果で、少々の段差であれば、ゴツゴツとした不快な衝撃を車内に伝えることもありません。

ハンドリング

大きなロールを許すものの、サスペンションが沈み込んだところでしっかりとタイヤがグリップする、懐の深いハンドリングフィールです。操舵量に対してリニアにノーズが向きを変えるため、キビキビとした印象です。

ハンドリングの良い車というと、がっちりと足回りを固めている印象が強いですが、このルーテシアは、乗り心地の良さとハンドリングを高い次元で両立しています。

評価のまとめ

キビキビとしたハンドリングとひとクラス上の上質な乗り味、のほほ~んとしつつも深みのある素晴らしいスタイリングと、このルーテシアには沢山の美点があります。

このクラスの欧州車は、どれもしっかしとコストと手間が掛けられていますので、どれを選んでも大きく後悔することはありません。

その中でもこのルーテシアは、独特の座り心地を持ったシートと、たっぷりとしたストロークの足回りによる快適な乗り心地が最大の特徴です。

そのため、コンパクトな外車を探していて、長距離ドライブの機会が多いという人にピッタリな一台となります。その上でかっちりした乗り味が好みという人には「ポロ」を、快適でゆったりした乗り心地が好みという人にはこの「ルーテシア」をオススメします。

価格

新車当時の価格 | 1,980,000円

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)