今回は「新型 VW クロスポロ(2代目)」を試乗レポート。
2010年にフルモデルチェンジしたSUVテイストのコンパクト・5ドアハッチバックです。
5代目ポロの最低地上高を15mm高め、SUVテイスト溢れる内外装パーツを装備する事で、アクティブなイメージに仕上げられています。
2014年には、ベース車両のポロに続いてマイナーチェンジが行われています。
外観
全長4000mmX全幅1710mmX全高1490mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2470mmとなります。
ベースとなるポロにフロントアンダーカバー(シルバー)、フロントアンダープロテクション、サイドアンダープロテクション、リアアンダープロテクション、リアアンダーカバー(シルバー)、ルーフレール、シルバードアミラーカバー、17インチの大径ホイールなどが装備されます。
フロント
最低地上高が15mm高められ、カチッとしたヘッドライトと相まって、ワイルドで逞しいフロントフェイスです。
サイド
ルーフレールとブラック樹脂によるサイドプロテクションが装備され、SUVらしい快活なイメージを表現しています。
リア
小気味いいポロ譲りのリアエンドに、リアアンダープロテクションとアンダーカバー(シルバー)が装備され、緻密さを伴った重厚感を感じさせます。
内装
上質感のあるシンプルな内装です。インパネ周りについてはベースとなったポロと大きく変わりません。大型の2連メーターが装備され、視認性、使い勝手ともに良好です。
ベース車両のポロから若干(15mm)アイポイントが高められており、ボディの見切り、取り回しともに良好です。
シート
クロスポロ専用のファブリックシートが装備され、車内を楽しく演出しています。シートの構造自体はポロと同じです。
フロントシートには適度な立体感があり、あたりの柔らかなファブリックにしっかりとしたコシのクッションが組み合わされます。長時間座っていても疲れにくいシート構造です。
リアシートは足元、頭上空間ともになんとか大人が座れるだけのスペースが確保されています。シート構造がしっかりとしているため、中距離(30km)程度であれば充分実用に耐えます。
荷室
コンパクトカーとしては充分な荷室が確保されています。シートバックを6:4で倒せば、さらに容量を拡大する事ができます。
静粛性
クラス標準以上の高い静粛性を持ちます。ただし、ポロと比較すると若干ロードノイズが大きく感じられます。
エンジンとミッション
1197ccの直列4気筒DOHCターボエンジンに、7速ATが組み合わされます。
エンジンは、90ps/4400-5400rpmの最高出力と、16.3kgf・m/1400-3500rpmの最大トルクを発揮します。
車両重量1160kg。JC08モード燃費は、21.9km/lとなります。
エンジン
1.2Lのツインカムターボエンジンで前輪を駆動します。SUVテイスト溢れる外観とは裏腹に、4WDモデルはラインナップされません。
ベース車両から僅かに車重が増えているものの、トルクフルなエンジンのおかげでもっさり感はありません。アクセルの踏み込みに対してリニアにトルクが湧き出る、キビキビとした特性のエンジンです。
今回のマイナーチェンジでアイドリングストップ機能が追加され、燃費性能が向上しています。
トランスミッション
リニアかつダイレクトな変速フィールです。トルクフルなエンジンとのマッチングも素晴らしく、スムーズでリズミカルな変速を行います。
足回りとハンドリング
前輪にマクファーソンストラット式(スタビライザーあり)、後輪にはトレーリングアーム式サスペンションが装備されます。
足回り
大きな17インチホイールに扁平タイヤが装備されるものの、その走りは至って重厚感のあるしっとりした乗り味です。
ハンドリング
ベース車両のポロに比べると、ややゆったりとしたハンドリングフィールです。適度なロールを許しつつも、操舵量に対してリニアにノーズの向きを変えていきます。
評価のまとめ
コンパクトカーとして完成度の高いポロをベースに、最低地上高を高め、楽しい内外装を施した魅力的な車です。最低地上高を高めることでサスストロークが増し、しっとりとした乗り味を得ている点もこのポロの魅力です。
ポロのコンフォートラインと比較すると50万円高となりますが、上級のゴルフ・コンフォートラインと比べるとほとんど価格差はありません。同じ価格でアクティブな外装のポロを選ぶか、より上質なゴルフを選ぶか悩ましいところです。
秋ろーなら、あらゆる面で上質なゴルフを選びますが、「コンパクトで取り回しの良いボディの外車が欲しい」とか、「人と違った楽しい外装の車が欲しい」という人には「クロスポロ」をオススメします。
価格
価格 | 2,799,000円(税込み)