今回の旧型レポートは「メルセデス・ベンツ Eクラス E240 セダン(1997年)」です。
このメルセデス・ベンツ Eクラスは、1995年にフルモデルチェンジが行われたMクラスの高級セダンです。
先代の角型ヘッドライトから丸目4灯ヘッドライトに大胆なイメージチェンジが図られ、当時の日本でも高い人気を誇っていました。
やはりメルセデス・ベンツには、「エラソーな感じがしてナンボ」といった部分があります。自動車に対する真面目な取り組みと、こういった部分が上手くバランスしているのが、メルセデスの大きな魅力です。
外観
全長4800mmX全幅1800mmX全高1435mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2835mmとなります。
フロント
重厚感のあるフロントノーズに、楕円形の4灯ライトが装備されます。ひと目でメルセデスと分かる特徴的なデザインで、他を圧倒するだけの十分な威圧感とエレガントさを兼ね備えています。
この特徴的なフロントフェイスは、同世代のCLKなどにも反復して採用されていました。
サイド
がっしりとしたボディにふくよかな丸いラインが組み合わされ、重厚感とエレガントさを同時に感じさせます。
リア
角ばったリアエンドに、丸みのあるリアコンビランプがレイアウトされます。「あっ、ちょっとこれは近づいたらまずいですよ」といった雰囲気は現行の「Eクラス」以上ですね。
内装
シンプルながら重厚感のある堂々とした佇まいです。「ああ、俺は今、良い車にのってるぞ」といった自己顕示欲を十二分に満たしてくれる内装デザインです。
シート
たっぷりとしたサイズとストロークのある、快適なシートです。優雅な重厚感を伴った座り心地で、長時間ドライブでも楽々こなすことができます。
リアシートの座り心地もフロントシートと遜色ありません。ショーファードリブンとしても十分に使える豪華なシートです。頭上、足元ともにたっぷりとした余裕があります。
荷室
幅、奥行きともに広大で、家族4人で2泊3日旅行、キャンプ、バーベキューなど行動範囲が広がります。
静粛性
室内にはしっかりと遮音対策が施され、圧倒的な静粛性を誇ります。
エンジンとミッション
2398ccのV型6気筒SOHCエンジンに、5速ATが組み合わされます。
エンジンは、170ps/5900rpmの最高出力と、22.9kgf・m/3000-5000rpmの最大トルクを発揮します。
車両重量は1510kgで、10モード/10・15モード燃費は、9.2km/lとなります。
エンジン
2.4LのV6エンジンで後輪を駆動します。低速からしっかりとトルクの立ち上がるため、街中でモタモタとする事もありません。回転フィールもスムーズで、静粛性の高い上質なパワーユニットです。
この上に3.2LのV6エンジンも用意されますが、メルセデス・ベンツの上質な雰囲気を味わうならこのE240で十分です。
トランスミッション
低速トルクを十分に活かした変速スケジュールで、力強くスムーズな加速をサポートします。
足回りとハンドリング
前輪にダブルウィッシュボーン式サスペンション、後輪にはマルチリンク式サスペンションが装備されます。
足回り
メルセデスベンツらしい、重厚感のある快適な乗り心地です。段差の衝撃も高剛性ボディと高価なサスで見事にいなします。高い高速安定性も他の車にはない大きな魅力です。
ハンドリング
重厚感のある上質なハンドリングフィールです。ボディサイズの割にハンドルのキレ角が大きく、優れた小回り性能を発揮します。
このEクラスには4輪を駆動する「4マチック」がラインナップされます。先代の複雑な制御システムを持つ「4マチック」から、普通のセンターデによる「4マチック」に換装されています。
評価のまとめ
Sクラスほどのボディとなると、ちょっと日本で使うには大きすぎます。対するEクラスは決して小さいわけではありませんが、威圧感と威張り感を出しながらも、ギリギリ使いやすいという絶妙なバランス感覚を持ちます。
ショーファードリブン(運転手付き)として使っても恥ずかしくないだけの「威厳」がありますので、重役用の社用車としてもオススメできます。
Eクラスには、セダンの他にステーションワゴンが用意されています。このステーションワゴンはセダンからわずか10万円高という、大変お得な値付けがされています。しかも、重い荷物を積んだ時には、自動でリアサスを持ち上げるという「セルフレベリング」機能まで装備されます。この「セルフレベリング」機能には、荷物を積んだ時の走行安定性を高め、ヘッドライトの向きを調整する効果があります。
価格
新車当時の価格 | 5,800,000円