タイヤの交換と聞くと「数年に一度行う消耗品の交換」というイメージが強いため、この機会にタイヤの質やサイズを変えてみようと考える人は少ないです。
タイヤの違いによって乗り心地は大きく変わる
しかし、タイヤは車の部品の中で唯一地面と接する重要な部品です。そのため、タイヤの銘柄を変えるだけで、大きく乗り心地や操縦安定性を変えることができます。
中には、ガソリンスタンドで言われるままにタイヤを交換して、初めてタイヤの重要性に気づく人もいます。
自分好みのタイヤに偶然交換されれば良いのですが、乗り心地の良いタイヤが好きなのに、ゴツゴツとしたスポーティなタイヤに交換されてしまった場合は取り返しがつきません。
タイヤは高価な部品ですから、一年に一万キロ程度走る人であれば、次の交換まで最低でも三年間は乗り心地の悪いタイヤで我慢する事になります。
もっとひどいパターンは、お金を節約しようとして無名の低価格タイヤに交換した場合です。質の悪いタイヤに当たった場合は、走行安定性が落ちるたり、制動距離が伸びたり、耐久性能が大きく下がることもあります。
タイヤサイズの互換性
タイヤ交換で一番気になるポイントは、サイズの互換性でしょう。車はグレードによって様々なサイズのタイヤを装着しています。つまり、このサイズ内であれば、どのタイヤを装着しても車検に通すことができるのです。
この対応するタイヤサイズについては、運転席のドアを開けた時に見えるセンターピラー(前から2番目の柱)や、取扱説明書に記載されています。
ただし、始めから装着されているタイヤからサイズを変更すると、多くの場合、乗り心地や操縦性のバランスを崩すことになります。
交換の際はショップやディーラーなど専門知識の豊富なスタッフに、「スポーティに走りたい」とか、「乗り心地を良くしたい」、「新車の乗り心地を取り戻したい」といった要望を伝える事で、適切なタイヤを紹介してもらうのが一番安心で確実です。
そのなかでも、ディーラーやタイヤメーカー直営のショップは、車やタイヤの性格を知り抜いていますので、安心して交換することができます。ただし、ディーラーはその分タイヤの価格が高いというデメリットがあります。
ホイールのインチアップ
ホイールのインチアップは、タイヤの外径を大きく変えずホイールの外径を大きくする事です。これによってタイヤの扁平率は低くなります。
乗り心地は路面の衝撃を伝えやすくなるため、ゴツゴツとした硬質なものになります。ハンドリングはシャープになり、車はキビキビとした印象に変わりますが、インチアップの最大のメリットは車の見た目がグッと引き締まる事です。
乗り心地を多少犠牲にしても、とにかく車をカッコよくドレスアップしたいという人にオススメのカスタマイズです。
タイヤにあまり興味の無い人にオススメの交換方法
タイヤに対してあまり思い入れがないといった人もいるでしょう。こういった場合は、安さ重視で選ぶのではなく、新車の時に装着されていたタイヤと同じか、それに近い性格のタイヤを装着することをオススメします。
タイヤショップやディーラーで「このタイヤに近いタイヤを装着して」と頼めば、一番ぴったりなタイヤを選んでくれるはずです。