新型アウディQ8のコンセプトモデル「Audi Q8 Concept」がデトロイトモーターショーで発表されました。この「Audi Q8 Concept」はハイブリッドシステムを搭載したアウディのフラッグシップSUVです。
このコンセプトカーを言葉で表すなら、「エモーショナルなクーペのスタイリングと、開放感のある室内空間を併せ持ったSUV」といったところでしょうか。
同クラスでライバルとなる「BMW X6」と比較すると5030mm全長が長く、よりラグジュアリーな車として作られています。
アウディはニッチモデル(隙間商品)開発がお得意
ご存知のように、アウディは市場の隙間を巧みについた「ニッチモデル」の開発が得意です。そのためこの「Audi Q8 Concept」にも、ライバル他車には見られない様々な工夫が施されています。
アウディQ8の巨大なボディは室内に広大な空間を与え、加えて3Mに延長されたホイールベースによって、足元には630Lの広々としたスペースが確保されています。
さらに外観では、この巨大なボディに合わせて23インチの大型アルミホイールが装備されます。
「Audi Q8 Concept」のスタイリングを統括したデザイン部長マーク・レチト氏は、「この車におけるデザイン上の重要なポイントは、フラットなルーフラインを実現しながらも室内には快適で広々とした空間を確保し、4つのシートそれぞれに平等な快適性を与えたことだ」と述べています。
「Audi Q8 Concept」の解説コーナーでは、主要な機能をドライバーが制御するためのタッチスクリーンを含め、様々なアウディ最新技術が紹介されています。
例えば、車内の温度調整に関しては、乗客それぞれに好みの室温を聞いてまわる必要はありません。乗客が手元にあるタッチスクリーンで好みの温度を入力すれば、全ての室温をQ8が自動で制御してくれるからです。
アウディQ8の生産モデルは?
実はこの「Audi Q8 Concept」は、生産モデルの「新型アウディQ8」に繋がるコンセプトモデルとして位置づけられています。つまり完全な生産モデルが発売される前に、消費者に概念モデルを提示して、期待を煽りながら購買行動へと結びつけようという一種のプロモーション活動ですね。
Q8の生産モデルは、現行型Q7と同じMLBプラットフォームが使われ、2018年に登場する予定です。
「Audi Q8 Concept」には、4つのホイールに駆動力が伝えられる4WDシステムに加えて、スポーツ・アダプティブ・エアサスペンションが装備され、90mmの範囲で車高の調整を行うことができます。
搭載されるハイブリッドシステムには、37マイルの航続距離を持つEVモードが装備され、17.9kwの容量を持つリチウムイオン電池と、それによって駆動される電気モーターが搭載されます。また7.2kwの充電ステーションで充電した場合は、フル充電に2時間30分の時間が必要となります。
Q8生産モデルのパワートレイン
生産モデルのプラグインハイブリッド仕様は、Q8の発売と同時にすぐにカタログモデルとしてラインナップされます。加えてヨーロッパ市場では「V6ディーゼルエンジン」が、その他の地域では「V6ガソリンエンジン」が発売されます。また、バリエーション追加で「4.0リッターV8プラグインハイブリッド」が登場する可能性もあります。
Q8の生産モデルは、現行型Q7よりもさらに豪華な車となり、名実ともにアウディのスラッグシップにふさわしいモデルとなるでしょう。
また、ビジネスとしても「アウディA9」よりたやすく利益が得られる可能性があります。現在の高級SUV市場の盛り上がりを受け、今までのフラッグシップモデル以上に多くの優良な顧客を獲得する可能性があるからです。
「Audi Q8 Concept」のスペック
エンジン:3.0リッター TFSI V6 ハイブリッドプラグイン
出力:333馬力(ガソリンエンジン)、100kw(電気モーター)
トルク:368ibft(ガソリンエンジン)、243lbft(電気モーター)
総システム出力:442馬力、516lbft
(参考:CAR Magazine website)