2017年1月、アメリカで開催されている「デトロイトモーターショー2017」において、アメリカ市場向けの「第5世代 ホンダ オデッセイ」が発表されました。
この「第5世代 ホンダ オデッセイ」は、現在、日本市場で販売されているオデッセイと異なり、アメリカ市場向けに若干大きなボディが採用されています。
セカンドシートには「ワイドモード」が装備される
この第5世代ホンダオデッセイは、標準的な7人乗り仕様のミニバンです。セカンドシートには「ワイドモード」が設定されており、3人乗りシートの真ん中のシートを取り除くことで、使い勝手の良い2席キャプテンシートとして使うことができます。「ワイドモード」の場合、シート間には移動のための空間があるので、簡単にサードシートへ移動することができます。また、セカンドシートにはチャイルドシートのための金具が設置されており、ワンタッチでチャイルドシートを取り付けることもできます。
セカンドシート横に取り付けられたスライドグリップを奥へと押し込めば、シートが横へスライドして、スライドドアからサードシートへアクセスするための通路を確保することができます。
子育て世代に嬉しい工夫がいっぱい
オデッセイのような広々とした室内空間を持つミニバンの場合、フロントシートからセカンドシートの赤ちゃんの世話をするのは大変です。そのため、オデッセイのセカンドシートにはチャイルドシートをフロントシートから引っ張ることで、簡単に前へとスライドさせることが出来る機能が装備されています。
加えて、センターコンソールにある液晶モニターとマイク、スピーカーを使って、セカンドシートの子供たちと手軽に会話することができます。このカメラには赤外線モードがついているので、子どもたちが静かに寝ている時、このシステムを使って子供の様子を静かに監視する事も可能です。
リアハッチドアには人感センサーが取り付けられており、リアバンパーの下に足を入れるだけで自動的にリアドアを開閉することができます。これは、両手が荷物で塞がっているような時に重宝しますね。特に、雨で傘をさしているような日には、リアハッチが雨を遮ってくれるので安心して荷物を積むことができます。
ハイブリッドモデルについて
今回ホンダは、オデッセイのハイブリッドモデルについて発表していません。また、来年導入される予定の半分のハイブリッドモデルについても発表がありませんでした。
ただし、ホンダは基調講演のなかで、「ライトトラック・カテゴリーのモデルについて、現在の2モーターによるハイブリッドシステムを搭載する」と言明しています。
FF車としては世界初となる「10速オートマチックトランスミッション」を搭載
ホンダはこの第5世代ホンダオデッセイで、フロントエンジン、フロントドライブの車としては世界初となる「10速オートマチックトランスミッション」を搭載します。
このトランスミッションは完全にホンダの内製ミッションとなります。3段階の振動ダンパーと、可変容量型システムによるトルクコンバータのサポートにより、非常に素早く、そしてスムーズに変速シフトを行うことができます。複雑で精密な機構により成り立っていますが、市販車の過酷な使用にも耐えるよう10年の耐久力が与えられています。
今後、このトランスミッションはオデッセイ搭載を皮切りにして、ホンダの全モデルへと搭載が拡大されていく予定です(これはアメリカホンダの予定ですので、日本市場の軽自動車には採用されないでしょう)。
(参考:MOTOR TREND)