日産、三菱、ルノーの3車は現在開発中の次世代電気自動車について、3社でプラットフォームを共用化すると発表しました。
プラットフォームとは、自動車の基本となる構造のことで、サスペンションから、ボディ、電気モーター、バッテリーまでが含まれます。
2016年度の三菱自動車による「燃費偽装問題」で、経営の傾きかけた三菱自動車を救済するという形でグループ傘下に収めたルノーですが、早速この3社のアライアンスを生かした次世代電気自動車の開発計画を打ち立てて来ました。
目次
- 電気自動車の開発には大きなコストが必要
- 次世代電気自動車プラットフォームの採用は「日産リーフ」から
- コスト削減目標は驚きの1/5!
- 電気自動車がガソリン車並みの価格に!
電気自動車の開発には大きなコストが必要
少し前からアライアンス関係にあった日産とルノーですが、電気自動車においては別々に開発が進められており、その製造コストを下げるためにそれぞれの会社で大きな苦労をしていました。
今回、日産ルノー連合に加わった三菱自動車も、それまで独自に電気自動車の開発を行っており、この3車の電気自動車を共同で開発することができれば、大きなコスト低減効果が得られると考えているようです。
次世代電気自動車プラットフォームの採用は「日産リーフ」から
日産自動車では次世代型「リーフ」の発売を2018年に予定していますが、今回のプラットフォーム共用化はこのリーフを皮切りに採用されて行く事になります。
また、同じプラットフォームを使ってルノーでは、電気自動車の「ルノー・ゾーイ」を生産する計画があります。ただ、三菱自動車については現在生産している「アイミーブ」が軽自動車規格による電気自動車であるため、今回のプラットフォームとクラスが異なりそのまま使うこ事は困難です。そのため、次世代の電気自動車が「ミラージュEV」となるのか、他の新しい電気自動車モデルが新設されるのかは未知数です。
コスト削減目標は驚きの1/5!
日産、三菱、ルノーの3社は、次世代電気自動車のプラットフォーム、中でもインバーターやバッテリー、電気モーターなどコストの高くなりがちな主要コンポーネントにおいて、部品の共用化による開発・製造コスト低減を目指し、次世代リーフの開発コストを現在の1/5まで低減させる目標を掲げています。
現在の「日産リーフ24S」が280万円ですから、単純に1/5と計算すると56万円という驚きの価格になります。ハイグレードモデルの「30G エアロスタイル thanks edition」であれば456万円ですので91万2千円です。
電気自動車がガソリン車並みの価格に!
まあ、コストの低下割合がそのまま販売価格に反映される訳ではありませんが、普通のガソリン車やハイブリッドカーと同じくらいの値ツケに落ち着く可能性は十分にあります。これで、そこそこの航続距離があれば、電気自動車の普及台数も一気に拡大する事になるかもしれません。
スマートフォンやインターネットなど、それまで影も形もなかったようなテクノロジーが一気に普及することがあるわけですから、この電気自動車や自動運転技術の普及もそんなに未来の話ではないかもしれませんね。
(参考:Automotive News Europe)