交通渋滞の原因には自動車が関係しているものだけではなく、意外と些細なことが原因となることもあります。中でも歩行者が原因となる渋滞は相手が交通弱者であるため、渋滞に遭遇してもあからさまにクラクションなどで抗議をしにくいのが実情です。
また、そういう場面でクラクションを鳴らせば、歩行者を驚かせてしまう事もありますので安易に鳴らすべきではありません。
目次
- 歩行者が原因で渋滞が起きる訳
- ドライバーとして歩行者が原因の渋滞を防ぐ方法は無い
- 歩行者として渋滞を防ぐ方法
歩行者が原因で渋滞が起きる訳
例えば、自動車で信号機のある交差点を左折しようとしている場合ですが、直進の信号機が青になっても同じ方向に渡ろうとしている歩行者がいる限り、自動車が横断歩道を横切って左折する事は出来ません。
ただ、そういう場合はある程度「自動車用の信号機」と「歩行者用の信号機」で時間差が設けてあるので、しばらく待っていれば歩行者の信号機の方が先に赤になり、通常は余裕を持って左折することができます。
しかし相手は機械ではなく人間ですので、信号が赤になってもしばらく悠々と横断歩道を渡る人や赤信号なのにギリギリで飛び出す人も多いのです。こうなると、左折車は中途半端な位置で停車するほかなく、先頭車両はなんとか左折することができたとしても、2台目、3台目の車は停止線を大きく超えた位置で動けなくなってしまいます。
そのため、交通量の多い道路ではこれが赤信号の度に繰り返され、結果的にその後には意味のない大きな渋滞が発生することになります。
ドライバーとして歩行者が原因の渋滞を防ぐ方法は無い
ただ、こういった渋滞をドライバー側のテクニックや判断で回避することは残念ながら出来ません。歩行者側が「点滅信号になったら無理に渡らない」、「赤信号になったら立ち止まる」、「横断歩道を渡っていて信号が点滅し始めたら、できる範囲で素早く渡りきる(高齢者や体の不自由な人は安全のためゆっくり渡ってください)」といった事を徹底してもらうしかありません。
しかも相手は交通弱者ですから、のろのろと渡り続けているからとクラクションで急かしたり、怒鳴りつけるような事はやるべきではありません。相手を驚かす事で余計なトラブルを招く事も十分考えられます。
歩行者として渋滞を防ぐ方法
しかし、普段車を運転しているドライバーも、歩いたり車椅子に乗ったりして歩行者として道路を利用する事があるはずです。そういう時にドライバー側の視点で考えていれば、おのずと横断歩道を赤信号で渡ったりして無駄に渋滞を引き起こすは無くなるでしょう。
それを見ている周りの歩行者にも少なからず良い影響がありますし、そのおかげにスムーズに横断歩道を通過できたドライバーの中には、次から歩行者となった時には同じようにマナー良く横断歩道を利用する人が増えていくでしょう。
「そんなまどろっこしいことやってられるか」と言う人も一度騙されたと思って、地道にマナーの良い運転や歩行を根気強くやってみてください。特に自動車を運転するエリアと、自分が歩行者として歩くエリアが同じ場合は大きな効果があります。
ただ、この二つのエリアが離れている場合は、はっきりとした改善効果が感じられないかもしれません。もしくは効果が現れるまでに膨大な時間が掛かるでしょう。それでも確実に、あなたが原因で発生する渋滞だけは無くなります。