今回は「新型 ホンダ バモス G」を試乗レポートいたします。バモスは、1999年のモデルチェンジで2代目となりました。
1970年に発売された初代バモスは軽トラックベースのオープンカーで、ジーブのようなワイルドな外観が特徴のパイクカーでした。
今回の2代目ボモスは名前こそ初代と同じですが、ごく普通のワンボックスタイプのロールーフ軽自動車として生まれ変わっています。また、兄弟車のバモス ホビオは、このバモスを単にハイルーフ化しただけのモデルです。
上の動画は初代バモスです。
外観
全長3395mmX全幅1475mmX全高1755mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2420mmとなります。
当時、同時期に発売されていた初代ステップワゴンとよく似たフロントフェイスです。ステップワゴンはすでに5代目に切り替わっていますから、バモスの息の長さには驚くばかりです。
サイドビューは、直線基調の精悍なデザイン。窓枠にもカクカクとしてラインが与えられ、初代ワゴンRのようにシンプルな道具感が漂います。
リアエンドには、軽自動車ワンボックスには珍しく、高い位置に縦型リアコンビランプがレイアウトされています。これも、当時のステップワゴンを意識したデザインです。
2012年に追加された「G」グレードには、フロントグリル周りのメッキや、リアバンパーガーニッシュ、13インチアルミホイールが標準装備されています。
内装
設計が古いため、現代の軽自動車のクオリティと比べるとさすがに見劣りしてしまいます。ただ、必要なものがシンプルに適正な位置にレイアウトされており、使い勝手のいいインテリアです。
前席シートは、着座位置が高いため周りの見晴らしが良く、運転もしやすいです。また、ルーフが高く開放感もたっぷりなので、居心地も抜群です。さらにシートの座り心地も快適で、短距離(20km程度)の移動なら全く問題ありません。
当時軽自動車としては初めて搭載された両側スライドドアは、狭い場所や、路肩での乗り降りなどに役立つ便利な装備です。
直線基調のスクウェアなボディ形状のため、室内の積載性や使い勝手はとても高く、リアシートをたためばスポーツタイプの自転車を積むことも可能です。
エンジンが後方に搭載されているため、エンジン音がドライバーに届きにくく、この時代の同クラス軽自動車に比べると静粛性は高いです。
エンジンとミッション
656ccの直列3気筒SOHCエンジンに、3速ATが組み合わされます。
エンジンは、45ps/5500rpmの最高出力と、6.0kgf・m/5000rpmの最大トルクを発揮します。
車両重量は1000kgで、JC08モード燃費は、15.0km/lとなります。
軽自動車としては重めのボディに、非力な656ccの自然吸気エンジンが組み合わされていますが、街中では必要十分の動力性能です。ただし、上り坂や合流になると、若干力不足を感じてしまいます。
組み合わさられる3速ATもクラシックな趣があり、最新型のATのようにシームレスでスムーズな加速というわけにはいきません。ただし、必要な仕事はしっかりとこなす信頼感のあるATです。
足回りとハンドリング
前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にはド・デオン式サスペンションが装備されます。
エンジンがミッドシップに搭載されているため、ワンボックスとしては安定感のあるハンドリングを持っています。
ただ、足回りが硬いため、荒れた路面ではガタガタとばたつくことが多いです。
評価のまとめ
ミッドシップレイアウトによる走りの安定感と、スクウェアボディによる使い勝手の良さがこのバモスならではの大きなセールスポイントです。
ただし、設計が古く全体のフィールにもそこはかとなく懐かしさが残ります。その分、複雑な仕組みが少ないので気楽にガンガン使い倒すことができるというメリットもあります。
趣味や仕事で多くの荷物を運びたい人にはぴったりな車ですが、燃費や快適性を重視される方には、より設計の新しいN-BOXをオススメします。
価格
価格 | 1,374,000円(税込み)