イタリアのランボルギーニ社は、兼ねてから公開されていた「ランボルギーニ センテナリオ クーペ」のロードスターヴァージョンを、アメリカ カリフォルニア州のクラシックカーイベント「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」において公開しました。
このランボルギーニ センテナリオは、ランボルギーニ アヴェンタドールをベースに開発された限定車種で、クーペとロードスターをそれぞれ20台ずつ限定で、合わせて40台を生産する計画です。ただ、悲しい事にこの40台の生産台数は、全て予約により売り切れてしまっています。世の中には車好きのお金持ちがたくさんいるんですね。
センテナリオは、ランボルギーニの創業者であるフェルッチオ・ランボルギーニの生誕100周年を記念して計画されたモデルですが、どうせなら限定台数100台と切りよくしてほしいところです。まあ、いい値段で売り切るためには、この台数あたりがちょうど良いというのもあるのでしょう。
センテナリオの動力性能は?
パワーユニットには、アヴェンタドールと同じ6500ccのV型12気筒ガソリンエンジンが、ボディ後方のミッドシップにマウントされています。
動力性能は、770hp/8500rpmの最大出力と、70.4kgm/5000rpmの最大トルクという、歴代ランボルギーニの中で最大のパワーを誇ります。この数値は先行して発表されているクーペヴァージョンと全く同じです。
ただ、ロードスターヴァージョンは、ボディをオープン化するためにボディ補強が入れられるはずですから、その分車両重量も重くなっているでしょう。
現にベースとなったアヴェンタドールも、クーペボディが1575kgに対して、ロードスターは1625kgと50kgほど重くなっています。
そのため、センテナリオ ロードスターによる0-100km/h加速では、クーペバージョンの2.8秒に比べて0.1秒遅い、2.9秒となっています。
センテナリオ ロードスターの外観
ベースとなったアヴェンタドールロードスターとの大きな違いは、ボディ各所に施されたエアロパーツです。
フロントマスクには、センテナリオ専用の大型フロントバンパーが装備され、それに伴ってヘッドライトの形状もより精悍な印象のデザインに変更されています。また、ボンネット後端には大きなエアスクープが開けられており、フロントバンパーから取り入れられた空気がフロントウィンドウの直前で排出されるように工夫されています。これによって、ノーズ先端部分がF1のフロントウィングのような働きをするようになります。つまり空力によりダウンフォースが生み出され、高速走行時にはフロントタイヤを路面にしっかりとグリップさせてくれるという訳です。
サイドビューでは、ミッドシップに搭載されたエンジンに空気を取り入れるためのエアスクープが大型化され、チューンナップされたエンジンを効果的に冷却するための工夫が施されています。フロントからサイド、リアに回り込むエアロパーツがブラックに統一されているため、ボディの上部が路面から浮きあげているように見えます。まるで、実寸大に拡大されたミニ四駆のようです。
リアエンドには可変式のリアスポイラーが装備され、さらにリアバンパー周りは、6枚の縦型フィンを組み合わせた大胆な形状に変更されています。また、リアコンビランプは極限まで薄型化され、スーパーモンスターにふさわしい個性的なデザインが採用されています。
全体を通してみると、まるでCGの世界の中だけに存在するような非現実的なスペシャル感が感じられます。まさに100周年にふさわしい特別なモデルと言っていいでしょう。ただ、秋ろーの個人的な好みからすると、ベースとなったアヴェンタドールには近未来的でクールなスーパーカーというイメージがあり、見た目だけならアヴェンタドールの方が好みです。
センテナリオ ロードスターの内装
ロードスターの内装は、クーペのレーシーな雰囲気から一転してラグジュアリーな雰囲気たっぷりのインテリアとなっています。シートやダッシュボードは、クーペのスウェード&カーボンパネルから、大人っぽいタンの本革内装に変更されています。
ベースのアヴェンタドールと比べると、メーターにはアウディTTに採用されている、ヴァーチャルコックピットのような液晶パネルが貼り付けられています。
また、センターコンソールには大きな液晶ディスプレイが設置され、それに伴って形状も若干変更されています。
センテナリオ ロードスターの価格は?
ロードスターの価格は、1億7000万ユーロ+税金です。日本円だと約1億9000万円(2016年8月27日のレートで換算)+税金となります。
価格もその性能以上に超弩級ですね。まあ、秋ろーには縁のない話なので、高ければ高いほど「おっ!」と嬉しくなるだけですが。
(参考:ランボルギーニ)