夏休みや観光シーズンになると、仲間と連れ立って長距離ドライブに出かけるのは大きな楽しみですね。
この時、行程が長距離になればなるほど、ドライバーを交代しながら運転することが多くなると思います。
パーキングエリアによって軽く休憩をはさみながら、ドライバーを交代することは、疲労軽減や安全運転の面からも非常に有効な手段だと思います。
ただ、その前に一つだけ確認しておいてほしいことがあります。それは、あなたが入っている自動車保険の契約内容です。
ドライバーによっては任意保険が適用されないことも
万が一、他人が運転中に事故を起こしてしまうと、対人に関しては自賠責保険で補償されますが、それ以外の補償は、契約内容によっては任意保険が使えない可能性があるからです。
例えば、「30歳未満不担保」の条件で任意保険を契約していた場合、事故をした時のドライバーが30歳未満の時は、任意保険がまったく使えなくなります。また、「運転者家族限定特約」という家族だけに任意保険の範囲を限定している場合も、家族以外の人が運転していた時には適用されません。
つまりその分をまるまる自腹で支払う事になるわけです。また、高級車はもとより、精密な部品を満載しているトラックなどと事故を起こした場合も、びっくりするほどの高額な補償を求められます。その他にも、日常的に路上で見掛けるものが意外と高額だというのは珍しくありません。うっかりしていると、とんでもない負債を一瞬で抱え込むことになります。
特に、保険が安くなるからと言われるままに契約内容を決めてしまっている人は、今一度タンスから保険証書をとり出し、よく契約内容を確認しておいてください。
他車運転担保特約
ただし、契約内容が限定され、その自動車の保険対象となっていない人でも、その人が個人的に契約している任意保険の契約内容によっては、他人の車を借りている時にも任意保険が使える場合があります。
それが、「他車運転担保特約」といわれる任意保険です。
具体的には、その人が他人の車を運転している時に事故をおこしても、対人、対物、自損事故について、その車に付いている保険より優先して使うことができるというものです。
例えば、東京海上の「TAP」、安田火災の「オーナーズYパック」などの補償充実型保険がこれにあたります。
ドライバー保険
また、自動車を持っていない人のためには、「ドライバー保険」という保険が各社から発売されています。これは、自分で車を所有していない人が、他人から借りた車を運転中に事故に遭った場合に適用される保険です。自動車ではなく、運転手に掛けられる保険であるためこのような名前で呼ばれています。
ロングドライブ前の確認事項
仲間同士で運転を交代しながらドライブをする場合、その車の任意保険の契約内容がどうなっているか?また、車を運転する人の契約している任意保険に「他車運転担保特約」が付いているか?しっかりと確認しておくことが大切です。また、自動車を持っていないから自動車保険に入れないと思っていた人にも、今は「ドライバー保険」という保険が用意されています。他人の車を運転する機会が多いという人は、こういった保険をうまく活用して、もしもの時に備えておいた方が安心です。