【用語解説】シリンダーとは(エンジン用語編)

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シリンダーとは

「シリンダー」とは日本語で「円筒」「円柱」という意味の他に、エンジン用語の「気筒」という意味があります。
シリンダーブロックの中には、ピストンの通り道として一つから数個の空洞が開けられています。この空洞の事をシリンダーといいます。また、このシリンダーを含むシリンダーブロックは、鋳造により製造されています。

そしてこのシリンダーの内側には、「シリンダーライナー」と呼ばれるピストンの通りをスムーズにするための部品が装着されています。レース用エンジンではシリンダーライナーを使う代わりに、アルミ製のシリンダー内を直接メッキ加工して強化する場合もあります。
これはシリンダーライナーを使わないエンジンという意味で「ライナーレスエンジン」と呼ばれます。ライナーレスエンジンは軽量で放熱性に優れ、ピストンとシリンダーの両方でアルミ素材が使えるため、熱膨張が少なくコストはかかりますが、高性能なエンジンに向いています。

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ウォーターラインとオイルライン

シリンダーの周りには、冷却水やオイルの通り道としていくつか小さい空洞が開けられています。
冷却水の通り道を「ウォーターライン」、オイルの通り道を「オイルライン」と呼びます。
シリンダーブロックが鋳造される時に同時にライナーが生成される場合と、シリンダーブロックが鋳造された後、機械加工によってライナーが開けられる場合の2つの製造方法があります。

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シリンダーブロック下部のクランクケース

シリンダーブロックの下部には、クランクシャフトを受けるための軸受けが設置されています。
この軸受けの設置されているパーツを「クランクケース」といい、鋳造される時にエンジンとこのクランクケースが一体として作られる場合と、クランクケースが別のパーツとして作られる場合の2つの製造方法があります。

空冷エンジンでは、シリンダーブロックの周りに空冷用のフィンがついており、これが壊れたときに簡単に交換できるよう、シリンダーブロックとクランクケースは別パーツとされる事が多いです。そのため、今でも自動二輪のエンジンはこの方式で作られることが一般的です。

シリンダーブロックがクランクケースと一体化されたのは、エンジンが水冷化されるようになって、空冷フィンの交換が必要なくなったからです。
そのため、水冷式エンジンが一般化している乗用車では、一体型のシリンダーブロックが使われています。

このクランクケースは、クランクシャフトの軸受けとしての機能の他に、クランクシャフトの回転を異物が妨げないように保護する機能や、クランクシャフトから飛び散るオイルを飛散しないように受け止めて、オイルを溜めておく機能などがあります。
また2ストロークエンジンでは、混合気の「一次圧縮」を行う機能を持っています。

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クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)