【用語解説】3気筒エンジンとは

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3気筒エンジンの構造

レシプロエンジンの一種で、大まかに言うとシリンダー(気筒)が3つと、ピストンが3つで構成されるエンジンです。
車の進行方向に向かって、横に3つシリンダーが並んでいるエンジンを「並列3気筒エンジン」、縦に3つシリンダーが並んでいるエンジンを「直列3気筒エンジン」と言います。
かつては小型車全般に使用されていましたが、騒音や振動の問題から徐々に廃れ、少し前までは軽自動車でのみ使用されていました。

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3気筒エンジンの特徴

3気筒エンジンは、2気筒エンジンや、単気筒エンジンに比べて振動や騒音が少ないという特性があります。
しかしよりシリンダーの多い、4気筒エンジンや6気筒エンジンよりは振動や騒音は大きくなります。
逆に熱効率については、3気筒エンジンは、2気筒エンジンや単気筒エンジンに比べて悪くなります。
またシリンダーの多い、4気筒エンジンや6気筒エンジンよりは熱効率が良くなる特性を持っています。

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バランスの良い3気筒エンジン

3気筒エンジンはクランクシャフトが120度回るごとに、3つのピストンが順番に上死点(ピストンが一番上に来る位置)に来るように設計されています。
クランクシャフトが2回転で1回爆発する4ストロークエンジンでは、エンジン全体では、クランクシャフトが240度回るごとに1回爆発が起こります。
これにより等間隔で爆発が起こるようになり、2気筒や単気筒に比べて騒音や振動が抑えられるのです。
さらに2ストロークエンジンになると、今度はクランクシャフトが1回転で爆発が1回になりますから、エンジン全体では、クランクシャフトが120度回るごとに1度爆発が起こる計算になり、4ストロークエンジンの6気筒エンジンと同じような、完全バランスを持ったエンジンということになるのです。

小型車に最適な3気筒エンジン

振動や騒音の問題から、軽自動車以外では使われなくなっていた3気筒エンジンですが、ここに来て世界中の小型車メーカーが採用を広げています。
エンジンの熱効率を考えると、気筒あたりで最適な排気量は400ccから600ccですから、3気筒がカバーできる排気量は1200ccから1800ccとなりまず。
ほぼ小型車に使われているエンジン全てをカバーする事になりますので、熱効率からいえば、小型車に3気筒エンジンの採用が増えるのは同然といえます。
それでも今まで採用されなかったのは、振動や騒音を嫌ってのことでしょう。
今になって採用が増えて来た理由としては、バランスシャフトを使わずに振動を抑える技術が開発されたり、アイドリングストップの装備で、停車中の騒音と振動を、完全に消し去ることができるようになった事が大きいです。
また最近のダウンサイジング化の流れで、小型のエンジンで大きなパワーを出せるようになったのも理由のひとつです。

3気筒エンジンを採用している車

具体例を挙げれば、名機と言われている「フォード フィエスタ」の1Lエンジン、マニュアルシフトが楽しい「ルノー ルーテシア ゼン」、ポロシリーズ最高の燃費を誇る「ポロ ブルーモーション」、バランサーシャフトを使わずに騒音を低減している「マーチ」などが挙げられます。

「ルノー ルーテシア ゼン」は、ターボチャージャーで加吸することで、1.2L並のパワーを得ています。
「ポロ ブルーモーション」は、アップ用の1Lエンジンをベースにターボチャージャーを装着、TSI化し、23.4km/lの高燃費を実現しています。
「マーチ」は、3気筒化することで4気筒よりも20%フリクションを低減、「アウターバランサー」という装置により、バランスシャフトを使う事無く、4気筒と同等の低振動と低騒音を実現しています。

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クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)