8代目 ホンダ アコード タイプS【旧型レポート】アキュラの質感を備えた、上質なスポーティセダン [DBA-CU2]

今回の旧型レポートは「8代目 ホンダ アコード タイプS」。
2008年から2013年に渡って製造販売されていた、Mクラスの4ドアセダンです。このほかに5ドアのステーションワゴンもラインナップされていました。

この8代目アコードは、ヨーロッパ向けに開発されたモデルがベースとなっており、アメリカ市場向けアコードは日本国内で「インスパイア」として販売されます。

当初、日本国内では、新たに発足する高級ブランド「アキュラ」向けのモデルとして開発されていましたが、日本市場の低迷を受けてこの計画は凍結。ホンダ・アコードとして販売されることになります。

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外観

全長4730mmX全幅1850mmX全高1440mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2705mmとなります。

先代よりも一回りボディサイズが拡大され、アコードとは思えないほどの堂々とした風格があります。

フロント

ロー&ワイドのフロントノーズに、六角形のがっしりとしたグリル、シャープなラインで構成されたヘッドライトが組み合わされ、力強さとシャープな知的さを存分に表現しています。

サイド

塊感のあるサイドパネルに傾斜の強い前後ピラー(柱)が組み合わされ、ワンモーションフォルムに近いスポーティなスタイリングです。

リア

グラマラスなリアエンドに、エッジの効いたリアコンビランプが組み合わされ、躍動感のある力強いリアエンドを構成しています。セダンにしてはCピラーの傾斜が強いため、斜め後方から見るとクーペのようなカッコよさがあります。

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内装

しっとりとした質感のダッシュボードに、鈍く光るメタリック樹脂が組み合わされ、シックで落ち着きのある空間を演出しています。デザイン自体も子供っぽいところが無く、緩やかな曲線を基調とする美しいデザインです。

メーターナセル内には大きな二眼メーターが装備され、視認性も良好です。Aピラー(一番前の柱)の幅を小さく設計しているため、斜め前方の視界も申し分ありません。大柄なボディのわりに運転のしやすい車です。

純正のナビゲーションも使いやすく、ダイヤル一つでほぼ全ての基本的な操作を行うことができます。

シート

フロントには、肩周りまでがっしりとホールドしてくれる大柄なシートが装備されます。クッションには適切なコシと硬さがあり、長時間ドライブも苦になりません。快適性の高いシートです。

リアシートには、頭上、足元空間ともに十分な余裕があります。成人男性二人が座っても、窮屈感を感じることはありません。シートクッションの質感も前席に準ずるもので、快適に過ごすことができます。

荷室

大柄なセダンにふさわしい十分な荷室容量が確保されています。開口部が大きく開くため、かさばる荷物の出し入れも楽チンです。家族4人であれば、2泊3日旅行も十分可能でしょう。キャンプなど本格的なアウトドアレジャーに使いたい人には、より大きな荷室を装備するステーションワゴンやオデッセイをオススメします。

静粛性

高剛性ボディにたっぷりと遮音材が施され、室内の静粛性はちょっとした高級車レベルです。

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エンジンとミッション

2354ccの直列4気筒DOHCエンジンに、5速ATが組み合わされます。
エンジンは、206ps/7000rpmの最高出力と、23.7kgf・m/4300rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量1540kg。10モード/10・15モード燃費は、11.6km/l。JC08モード燃費は、11.2km/l。

エンジン

2.4Lのツインカムエンジンで前輪を駆動。中低速域ではややもっさりとした印象があります。しかし、エンジンの回転を上げると鋭いトルクが立ち上がり、この大柄なボディをスポーティに走らすことができます。アクセルを踏み込んだ時の回転フィールも爽快で、流石はエンジンのホンダといったところです。

トランスミッション

トルコン式の5速ATを装備。スムーズかつダイレクト感のある変速フィールで、このスポーティなエンジン特性を存分に活かしてステップ変速します。

足回りとハンドリング

前輪にダブルウィッシュボーン式サスペンション、後輪にはマルチリンク・ダブルウィッシュボーン式サスペンションが装備されます。

足回り

高速域主体のセッティングのため、街中ではやや硬めの印象を受けます。その分、高速域では水を得た魚のように、フラットな姿勢を維持してビシっと矢のように直進していきます。

硬めのセッティングと言ってもサスペンションのアタリにしっとりとした質感があるため、不快な乗り味ではありません。適度に引き締まった快適な乗り心地といえます。

ハンドリング

重心の低い設計が効いて、コーナリングでは路面に吸い付くような安定感をみせます。軽めのステアリングフィールと操舵に対する素直な動きは、大きなボディを感じさせないキビキビとした気持ちの良さがあります。

ただ、大きなボディと最小回転半径の大きさが災いして、狭い路地での切り返しに苦労します。

評価のまとめ

当初アキュラ専用モデルとして計画されていただけのことはあり、その走りの質感は十分高級車のレベルをクリアしています。室内にはたっぷりとした空間と荷室が確保され、使い勝手も申し分ありません。ちょっと中低速域のもっさり感は気になりますが、回した時の気持ちよさはホンダ車ならではの素晴らしいものです。

そのため、上質で走りの楽しい実用車を探している人にはピッタリな一台となります。「普段はひとりで通勤に使い、週末には家族や友達と連れ立ってドライブへ」といった実用性も十分備えています。スポーツカーと実用車を使い分ける余裕の無い人にも、この一台で走りと実用性を満たしてくれるアコードは最適な選択となります。

モデルチェンジからすでに5年近くが経過していますが、程度の良い最終モデル(タイプS)であれば、まだまだ150万円前後を維持しています(2017年10月現在)。これに対して初期型は100万円前後といった、比較的こなれた価格で購入することができます。

価格

新車当時の価格 | 3,640,000円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)