トヨタ アルテッツァ ジータ AS300【試乗評価】スポーティな走りと上質な乗り味を持った、大人のステーションワゴン [TA-JCE10W]

今回の試乗レポートは「トヨタ アルテッツァ ジータ AS300」。
2001年から2005年に渡って製造販売されていた、5ドアの小型ステーションワゴンです。このほかに4ドアセダンもあります。

当時、アメリカでは「レクサス300」として販売されていたものの、日本ではレクサスブランドが展開されていなかったため、「トヨタ アルテッツァ」としてトヨタ系列から販売されることになります。

ドイツの高級車「BMW3シリーズ」の対抗馬として開発するべく、高級車「プログレ」と同じプラットフォーム(基本骨格)を使い、スポーティな走りと上質な乗り味が与えられています。

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外観

全長4505mmX全幅1725mmX全高1420mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2670mmとなります。

FRらしい美しいシルエットに、プレミアムセダンらしい上質さとスポーティ感を巧みに織り交ぜたスタイリング。

フロント

逆台形型のグリルに、左右に拡散するような形状の角型ヘッドライトが装備されます。上質でスポーティな印象のフロントフェイスです。

サイド

ロングノーズに短く切り詰められたフロントオーバーハング。長いホイールベースが相まって、伸びやかでスポーティなフォルムを構成しています。こういったサイドビューの美しさはFRならではですね。

リア

ハイデッキ化されたヒップラインに、丸目4灯のリアコンビランプが特徴的なリアエンド。プレミアムカーとしては「ちょっとやんちゃにふりすぎかなあ」という気がします。その分、スポーティな雰囲気は抜群です。

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内装

クロノグラフ風の三眼メーターが装備され、スポーティな雰囲気を演出しています。ただ、元々腕時計のサイズで完成されたデザインをそのまま拡大しているので、間延びしてやたらと子供っぽく見えてしまいます。

インパネ自体のデザインはシンプルで好感のもてるものです。エアコンにはダイヤル式の操作スイッチが装備され、使い勝手も良好です。手元を見ずに操作するならこういったダイヤル式が一番ですね。

ボディの見切りも良く、Aピラー(一番前の柱)がしっかりと立っているため視界は良好です。

シート

スポーティな形状のフロントシートが装備されます。やや体圧が集中しがちですが、中距離(30km)程度であれば問題ありません。

リアシートは、足元、頭上空間ともにやや窮屈感がありますが、成人男性二人が座るには十分です。

荷室

プログレの車台を受け継ぐだけあり、荷室には十分なサイズが確保されています。ステーションワゴンといっても全長はセダンと変わりませんが、家族4人で2泊3日旅行くらいなら十分可能です。

静粛性

車内には十分な遮音対策がほどこされており、室内の静粛性は良好です。プレミアムセダンにふさわしい快適性が保たれています。

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エンジンとミッション

2997ccの直列6気筒DOHCエンジンに、5速ATが組み合わされます。
エンジンは、220ps/5800rpmの最高出力と、30.0kgf・m/3800rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量1480kg。10モード/10・15モード燃費は、9.8km/lとなります。

エンジン

3.0Lのストレート6で後輪を駆動。ストレート6らしい上質かつトルクフルなエンジンフィールが気持ち良いです。低速域からリニアでフラットなトルクを発生するため、街中など日常領域でパワー不足を感じることはありません。分厚い低速トルクによって、急な坂道でもグイグイと駆け上がることができます。

トランスミッション

トルコン式の5速ATを装備。低速から湧き上がる豊かなトルクを活かして、低い回転を保ちながらスムーズかつリニアに変速を重ねます。アクセルをぐっと踏み込めば、即座にキックダウンして力強いパワーを絞り出す俊敏さも兼ね備えています。

足回りとハンドリング

前後ともにダブルウィッシュボーン式サスペンションが装備されます。

足回り

適度に引き締まったスポーティな乗り味。プレミアムセダンにふさわしく、ショックのあたりにはしっとりとした上質感があるため、ゴツゴツとした不快な振動を感じることはありません。

高速域での安定性も高く、上質なサスとロングホイールベースによって、フラットな姿勢を保って直進します。

ハンドリング

FRらしい素直なハンドリング特性を活かして、キビキビと気持ち良く走ることができます。前輪とステアリングが一体化されたようなリニアなステアリングフィールです。

最小回転半径が小さく、狭い場所でも簡単に切り返すことができます。

評価のまとめ

BMW3シリーズをベンチマークにして開発されているだけの事はあり、上質でスポーティな乗り味を実現しています。といっても価格帯が大きく違うため、走りのレベルではまだまだ3シリーズには及びません。

アルテッツァをベースにステーションワゴン化されているため、室内と荷室には十分な余裕があります。また、スタイリング自体も伸びやかなルーフを持つジータの方が、セダンよりも大人っぽい印象です。

「普段は通勤に使い、週末は家族や友達と遊びやドライブに出かける」とか、「気分が向けば一人でワインディングを流しに行く」なんて幅広い楽しみ方ができます。

また、「ドイツの高級スポーツセダンがほしいけど、ご近所の手前ちょっと気が引ける」といった控えめな性格の人にもオススメです。

今なら程度の良い後期モデルが50万円以下からありますが、6MTモデルにあると100万円を超えることがあります(2017年10月現在)。このように、アルテッツァのようなスポーツセダンは、ATよりもMTの方が高くなる傾向にあります。

価格

新車当時の価格 | 3,029,250円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)