今回の旧型レポートは「2代目 マツダ アクセラ15C」。
2009年から2013年に渡って製造販売されていた、小型5ドア・ハッチバックです。このボディの他に4ドアセダンがあります。
名車ファミリアの血統を受け継ぐ正統な後継車で、アクセラ名となってからは初めてのモデルチェンジとなります。
プラットフォーム(基本骨格)には初代アクセラのものがほぼそのまま流用されていますが、足回りを刷新することで走りの洗練度を高めています。
外観
全長4580mmX全幅1755mmX全高1465mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2640mmとなります。
初代アクセラの大人しいスタイリングから、アグレッシブで躍動感あふれるスタイリングへと劇的な変化をとげています。
フロント
流れるようなラインで構成されたフロントノーズに、木の葉型の巨大なヘッドライトが組み合わされます。塊感のあるスポーティなフロントフェイスです。
サイド
短いノーズに躍動感あふれる形状のキャビンが組み合わされ、今にも走り出しそうな雰囲気です。さらに前後ギリギリにレイアウトされたホイールが、キビキビとした軽快感を演出しています。
リア
五角形型の小さなリアウィンドウにシャープなリアコンビランプ。ボリューム感たっぷりのリアエンドが相まって、アクセラならではの個性あふれるリアビューを構成しています。
内装
質感はクラス標準レベルですが、パキッとした明快なデザインに、巨大なリングを伴った砲弾型の二眼メーターが装備され、モダンでスポーティな印象の車内を演出しています。
ただ、リアウィンドウが小さいく絞り込まれているため、後方視界は悪いです。
シート
前席にはスポーティな形状のシートが装備されます。クッションには適度なコシとストロークが与えられており、長時間のドライブを敢行しても疲れにくいです。
リアシートの足元はやや窮屈ですが、頭上空間に問題はありません。平板な形状のシートですが、中距離(30km)程度の移動であれば快適に過ごすことができます。
荷室
小型ハッチバックとしてはそこそこ広い荷室スペースが確保されています。家族4人であれば2泊3日旅行も十分に可能です。シートバックを7:3で倒せば、さらに容量を拡大することができます。
静粛性
遮音対策が十分に行き届いており、先代以上の静粛性能を手に入れています。
エンジンとミッション
1498ccの直列4気筒DOHCエンジンに、CVT(無段変速機)が組み合わされます。
エンジンは、111ps/6000rpmの最高出力と、14.3kgf・m/4500rpmの最大トルクを発揮します。
車両重量1230kg。10モード/10・15モード燃費は、18.4km/l。JC08モード燃費は、15.6km/l。
エンジン
1.5Lのツインカムエンジンで前輪を駆動。トルクの出方が巧みで、実用域では何の不満もありません。出足から中速域まで力強い加速が可能です。
この他に2.0Lエンジンも用意されます。高回転型のスポーティなエンジンで、1.5L以上に活発な走りを楽しむことができます。
トランスミッション
ベルトとプーリーで無段階に変速するCVTを装備。小さな1.5Lエンジンのトルクを巧みに制御して、必要十分なパワーを引き出します。スムーズな変速を行う優れたトランスミッションです。
足回りとハンドリング
前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にはマルチリンク式サスペンションが装備されます。
足回り
適度に引き締まった快適な乗り味。目地段差を通過しても、不快な振動を車内に伝えることはありません。乗り心地の快適さはこの1.5Lが一番です。
高速域での安定性も高く、ふらつくことなく安定した姿勢を維持します。
ハンドリング
適度に軽快感のあるスポーティなハンドリング。ドライバーの操舵に合わせてスイスイと気持ちよく曲がります。後輪の食いつきも良く、安定してコーナーをクリアすることができます。
大きなボディの割に小回り性能が高く、狭い路地でも簡単に切り返すことができます。
評価のまとめ
先代よりも静粛性や走りの質感、快適性能が向上しており、ひとクラス上の車に生まれ変わったような錯覚を覚えます。さらに、環境性能を磨きつつも、走りの楽しさも忘れていないところがこのアクセラの最大の美点です。
単身世帯の若者が使う通勤用の足車として、また、小さな子どものいる若い世帯の生活車として、実用性を十分に満たしつつも、走りの楽しさを存分感じさせてくれる車です。
一世代前の車ですが、5万キロ未満の低走行車は100万円以上の価格を維持しています。5万キロを超えると50万から100万とリーズナブルな価格で購入することができます(2017年9月現在)。
価格
新車当時の価格 | 1,660,000円(消費税込み)