路上で車が故障して動けなくなった時、携帯電話など手持ちの連絡手段があれば、速やかにJAFやディーラーに連絡して救援を要請してください。
これに対して困ってしまうのは、携帯電話が通じない場所や、近くに民家やお店の無い山奥での立ち往生です。
車が故障して動けなくなった時の対処法
車が故障して動けなくなったら、ゆっくりと安全な路肩に車を寄せて停車させます。ブレーキが効かない場合は、シフトダウンしてエンジンブレーキを掛け、パーキングブレーキで停止させます。パーキングブレーキも使えない場合は、周りのガードレールに車体を押し付けるか、斜面に乗り上げるなどして停止させるしかありません。
車が停止したらギアを「P」(マニュアル車の場合は「1速」、下り坂の場合は「R」)に入れ、パーキングブレーキをしっかりと引いて、ハザードランプを点灯させてください。坂道の場合はタイヤに輪留めをかましますが、適当な大きさの石で代用してもいいでしょう。
後は高速道路の時と同じように、自動車の後方50m以上のところに「三角表示版」を設置しておきます。また、車外に出る時は、他の車の動向に充分な注意を払ってください。
三角表示版と発炎筒(発煙筒)の使い方 | 高速道路【運転のコツ】
山奥で携帯電話が通じない時は?
市街地など、普通の一般道であれば、携帯電話で救援を要請したら後は待つだけです。
これに対して、山奥など、携帯が繋がらない上に民家もお店もない、誰も歩いていないし車も走っていないといった状況ではやれる事は限られます。
携帯が繋がらないのですから、自分の足で歩いて連絡できる場所まで移動するしかありません。ただし、近道がしたいからといって不慣れな山道に入ったり、来た方向と逆に歩くのはオススメできません。
山道に入れば野良犬や熊に遭遇する危険もありますし、迷って遭難といった事も考えられます。これに対して今まで車で走って来た道を逆に辿れば、おおよその土地勘が残っているはずですし、他の車に出会う可能性もあります。
もちろんこれは不慣れな場所での話です。土地勘があって、10分ほど歩けば街に出られるという確信があるのなら、逆方向に歩いた方が早いのは言うまでもありません。
歩いて救援を要請しに行く時は、携帯電話を忘れずに!
歩いて救援を要請しに行く時は、忘れずに携帯電話も持っていきましょう。
車が故障した場所では電話が通じなくても、しばらく歩いているうちに視界が大きく開き、遠くの電波を拾う可能性があります。
最近は携帯電話基地局の設置が進んでいるため、かなりの山奥でも電波を受信することができます。特に観光地や幹線道路など、見渡せるポイントに出ることができればラッキーです。
子供やお年寄りがいる時は
歩いて救援を要請する際、気になるのがお年寄りや子供など、体力の弱い人をどうするかという点です。
不慣れな土地では、どれだけ歩けばいいのか検討もつきません。歩いている途中で体力が無くなれば、そこから動くことが出来なくなり、さらに困った状況となります。そのため、体力の無い人がいる場合はみんなで車内に留まり、他の車が通りかかるのを待つしかありません。
また、雨天や極寒期など、天候が極端に悪い時も歩いて救援を要請するのは危険です。しばらく車内で待機して、天候が回復するのを待った方が良いでしょう。
こんな時に備えて、車内に毛布や災害用の「保温アルミシート」を常備していると安心です。価格もそれほどではありませんので、災害対策も兼ねて購入しておく事をオススメします。