今回は「新型 三菱 RVR G(3代目・2017年)」を試乗レポート。
2010年にフルモデルチェンジした、コンパクトなクロスオーバーSUVです。
初代、2代目と続いたミニバンベースのSUVという特徴は薄れ、アウトランダーの弟分ともいえるアウトドアテイスト溢れるSUVに生まれ変わりました。
2017年には大幅なフェイスリフト(外観の変更)を含むマイナーチェンジが行われています。
外観
全長4355mmX全幅1770mmX全高1630mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2670mmとなります。
フロント
先行してマイナーチェンジが施された「アウトランダー」と同様に、「ダイナミックシールド」と呼ばれる力強いデザインが採用されています。
フロントフェイス中央ブラック部分が、「X」に切り抜かれたような大胆なデザインです。
ただし、前期型シングルフレームデザインの方が、まとまり感や上品さでは上回っていたような気がします。
サイド
大胆なキャラクターラインの施されたサイドパネルに、大型のタイヤハウスが組み合わされ、力強さと軽快感を感じさせます。
リア
リア周りにマイナーチェンジによる大きな変更点はありません。つり上がったリアコンビランプに、グッと大地に踏ん張るようなリアフェンダーが組み合わされ、SUVらしい重厚感を表現しています。
内装
緩やかな曲線を貴重とした上質な室内デザイン。しっとりとした樹脂に、メッキパーツが控え目に施され、クラス標準以上の質感を備えます。
高いアイポイントと見切りの良いボディが相まって、運転のしやすい車となっています。
シート
しなやかな表皮に、コシのあるクッションが組み合わされ、長時間座っていても疲れない快適なフロントシートです。
背の高いSUVフォルムを活かし、リアシートにもたっぷりとした居住空間が与えられています。足元、頭上空間ともに広々とした余裕があります。
リアシートのサイズも大きく、成人男性がゆったりと座れる充分なスペースが確保されています。
荷室
コンパクトな見た目とは裏腹に、たっぷりとした広大な荷室空間がか確保されています。家族4人でキャンプにバーベキューにと、自由に使い倒すことができます。
静粛性
ブロックパターンのしっかりしたタイヤを履くため、ロードノイズが若干大きめです。
エンジンとミッション
1798ccの直列4気筒SOHCエンジンに、CVT(無段変速機)が組み合わされます。
エンジンは、139ps/6000rpmの最高出力と、17.5kgf・m/4200rpmの最大トルクを発揮します。
車両重量1360kg。JC08モード燃費は、15.4km/lとなります。
エンジン
1.8Lの新型シングルカムエンジンで前輪を駆動。低速からしっかりとトルクの立ち上がる、トルクバンドの広いエンジンです。特に中低速トルクの厚みが増し、使い勝手が向上しています。
トランスミッション
CVT独特のフィールは残るものの、エンジンのトルクを活かしてスムーズに変速します。
足回りとハンドリング
前輪にマクファーソンストラット式サスペンション、後輪にはマルチリンク式サスペンションが装備されます。
足回り
高剛性ボディに、ストロークの長いしなやかな足回りが組み合わされます。長時間ドライブを可能にする快適な乗り心地です。
路面の段差でも衝撃をそのまま車内に伝えることはありません。角の丸められた心地よい振動です。
ハンドリング
ステアリング操作に対してリニアに反応する、軽快なハンドリングフィールです。カチッとした正確なフィールが気持ちいいです。
評価のまとめ
マイナーチェンジが施され、なぜかゴチャゴチャしたおもちゃっぽいデザインとなっています。
ただ、このRVRは元々軽快なハンドリングとしなやかな乗り心地、トルクフルな扱いやすいエンジンを持った使い勝手の良い車です。マイナーチェンジによって、足回り、エンジン、トランスミッションとそれぞれに洗練度が増し、さらに熟成された車に仕上がっています。
加えて居住空間、荷室ともに適度な余裕がありますので、趣味に仕事にとしっかりと使い倒したい人にピッタリな車となっています。
価格
価格 | 2,250,720円(税込み)