道路に空いた穴によってオートバイが転倒した時、ガードレールの破損箇所を放置していたために、自動車が谷底に転落した時など、道路の欠陥によって事故が発生した時、事故の責任は誰に負わされることになるのでしょうか。
損害賠償は「道路管理者」に
このオートバイは制限速度をしっかりと守り、違法になるようなことは何もしていません。このような事故の場合、責任は「道路管理者」としてその道路を管理する立場の人に負わされることになります。「道路管理者」は、その名の示すとおり道路を安全に管理、維持する責任を負わされているからです。
「道路管理者」にも事故の報告が必要
道路の欠陥によって事故を起こした時、警察に報告すると同時に、この「道路管理者」にも事故の報告をしておく必要があります。
この報告を怠った場合、後日、損害賠償を請求することが難しくなりますので注意してください。また、国道の場合は「国」、県道の場合は「県」、市道の場合は「市」がその道路の「道路管理者」となります。
この「道路管理者」への損害賠償請求は、「国家賠償法」で保護された被害者の権利ですので自信を持って請求してください。
ドイツでは行き過ぎた財政緊縮策により、「無駄なお金は一切使わない」とばかりにガタガタになった道路や橋がそのまま放置されています。
これに対して日本では、どこへ行っても事故の原因となるような大きな陥没が放置されている事はありません。それはこの「道路管理者」の責任が「国家賠償法」によってしっかりと定義されているからという事も一因なのです。
天災が原因で事故に遭った時は?
これに対して、台風や地震など天災による事故の場合はどうなるのでしょうか。
台風の中、海沿いの道を走っていて高波にさらわれた時、地震によって道路が陥没してその穴に自動車が落ちてしまった時、当然ながらこれは「道路管理者」の責任にはなりませんので、国や県など道路を管理している機関に損害賠償を請求することはできません。
ただし、地震の影響により道路が陥没してしまい、その後、十分に注意喚起をする時間があるにも関わらず、これを放置した時は話しが変わります。
この道路の穴が原因で車が事故に遭えば、危険防止を怠ったとして「道路管理者」に損害賠償の請求をすることができます。
しかし、被害者にも速度超過や前方不注意などの過失が認められれば、その分を過失相殺されることになりますので、損害賠償を全額請求することは難しくなります。