交通量に対して大きく道路が不足している時、ある程度交通渋滞が起きるのは避けられません。
都市部では地方からの人口流入により、日に日に車の台数が増えています。かといって、交通をスムーズに流すための道路改良工事や、バイパス道建設は一朝一夕にできるものではありません。
また、商業施設などはどうしても都市部に集中してしまうため、利用者のための駐車場も常に不足しています。そのため都市部では違法駐車が増えることになり、その違法駐車が原因となってさらに渋滞が発生するという悪循環に陥っています。
違法駐車を減らすだけで交通渋滞を防ぐことができる
こういった、道路など交通インフラの不足による渋滞の発生は、我々一般ドライバーにはどうする事もできない問題のように思えます。
ただし、違法駐車を原因とする渋滞だけは別です。ドライバー一人ひとりが気をつけることで、交通渋滞の発生を防ぐことができるからです。例えば、「交通量の多い場所にいったら、なるべく違法駐車をしないようにする」といった事も大切です。
「道路交通法で決められているのだから、違法駐車しないのはあたまりまえだろう」という声が聞こえて来そうですが、実際に、仕事や何らかの差し迫った用事で都市部に出向いた時、駐車場が無くて車を停めることができないという事はよくあります。
こういった場合、違法は承知の上で手早く用事を済ますという事になりますが、渋滞の原因を作らないためには、この車を停める場所が重要です。
道路が細くなっている場所、一つのレーンで複数の役割を担っている場所などに、違法駐車をしてしまうとあっという間に道路は寸断されてしまうからです。
渋滞の原因を作る駐車場所
そのため、渋滞など人の迷惑になる場所には車を停めるべきではありませんが、その道路がどういった役割を果たしているのか、そこに車を駐車する事でどういった迷惑が発生するのかについては、郊外をボーっと走っている人には想像しにくい事かもせれません。
例えば、交差点付近の違法駐車ですが、この場所に違法駐車をしてしまうと、直進車は右折レーンにはみ出しながら直進しなければならず、右折レーンと直進レーン双方に渋滞を発生させる事になります。また、左折の場合は歩行者やバイク、自転車が死角に入っていまい、接触事故になる可能性も増えます。
同じ理由で立体交差の側道も違法駐車をするべきではありません。側道には右折レーンと直進レーンがありますが、幅が狭い分、交差点以上に渋滞の原因を作りやすい場所となっているからです。
その他にも大通りに出る一旦停止の手前、左右両側の違法駐車も渋滞の原因となります。こういった場所では、違法駐車の車を避けながら一旦停止をして安全確認をする必要があります。そのためどうしても大通りに出る側、大通りから枝道に入る側、双方に渋滞が発生してしまいます。
そこに車を停めることで、どういった影響があるか想像してみる
このように道幅が狭い場所や複雑な機能が与えられている道路では、心無い違法駐車車両が一台停められているだけで、あっというまに渋滞が発生してしまいます。
どうしても車を停めなければならない事情がある時、いそいで仕事先に荷物を届けたい時、先程の注意点を思い出しながら「ここに車を停めたらどういう迷惑になるかな」とちょっと想像を巡らせてみでください。