車に装着されるタイヤは「天然ゴム」や「合成ゴム」を主要な材料としているため、扱いを間違うと急激に劣化を進めてしまう事になります。
そこで今回は、どうしたらタイヤを少しでも長持ちさせることができるのか、詳しく解説してみたいと思います。
空気圧の定期的な点検
タイヤの一番手軽で確実な点検方法は、定期的に空気の量をチェックするということです。ホームセンターなどで買える1000円程度の空気圧計があれば十分ですので、2ヶ月に一度(できれば月に一度)はチェックする事をオススメします。
また、普段フルサービスのガソリンスタンドを利用する機会があれば、その都度空気圧の点検をお願いするのもいいでしょう。その他には、セルフサービスのお店では自分で空気を入れるための「空気入れ」が備え付けてあります。ガソリンスタンドにある「空気入れ」は高い圧力が掛けてあるので、あっという間に空気を充填することができます。
使い方が分からなければ、ガソリンスタンドのスタッフに聞けば親切に教えてくれるはずです。
タイヤに空気が入りすぎていたり抜けすぎていると、トレッド面が路面と均一に接地できないので、トレッド面の偏摩耗が起きてタイヤの寿命を縮めてしまいます。
車が真っ直ぐ走らない時はアライメント調整を
次にタイヤのために気をつけてほしい点検ポイントは、自動車の「アライメント調整」です。アライメントは自動車のサスペンションなど足回りが、設計通りタイヤを適切に路面に接地させているかどうかを計測するための指標です。
自動車は長年走っていると足回りの部品が徐々にずれてきて、設計の時に想定されていたアライメントから大きく外れてしまう事があります。
このようにアライメントがずれたまま自動車を走らせていると、車はまっすぐと走ってくれませんし、タイヤの接地面が傾いているため、タイヤのトレッド面が片減りしてタイヤを早く駄目にしてしまいます。
タイヤの大敵「油分」
そのほかにタイヤの寿命のために気をつけて欲しいポイントは「油分」です。油分の代表的なものにはガソリンがありますが、セルフガソリンスタンドなどでガソリンを給油する時は、ノズルから吹き出したガソリンで自分のタイヤを汚さないように注意してください。
タイヤは油分と非常に相性が悪く、万が一、タイヤ表面に油分が付着してしまうとその部分から急速に劣化が促進してしまいます。また、自分がガソリンスタンドの駐車位置に車を移動する時、駐車位置にガソリンのシミがある場合は、その部分を避けて停車するようにしてください。
セルフガソリンスタンドでは、給油の下手な人もガソリンを入れていますので、このような「ガソリンの吹きこぼしによるミス」は割りと良く見かけます。
また、車を大切にしている人ほど注意が必要なのは、タイヤワックスによる油分の付着です。タイヤワックスには「油性タイプ」と「水性タイプ」がありますが、油性タイプはそのものズバリ油分を含むワックスです。これを洗車の度にタイヤに擦り込んでいると、タイヤはあっという間に劣化してしまいます。
タイヤは冷暗所で保管する
最後にタイヤの寿命のために気をつけて欲しいポイントは、タイヤの「保管場所」です。これは車に装着している状態でのガレージ環境も含みます。
まず一番タイヤに良くないのが太陽の紫外線と熱です。特に夏の強烈な紫外線とタイヤが急速に膨張する高温はタイヤにとって最悪の環境です。駐車場に屋根が無い人にはどうしようもありませんが、できれば最低でも屋根の付いたカーポートを用意したいところです。
その他には「湿気」もできれば避けたいタイヤを劣化させる要素の一つです。スタッドレスタイヤをサマータイヤに変えた後は、タイヤをしっかりと洗い完全に乾燥させてから、タイヤ専用のカバーか大きなナイロン袋に入れて完全に口を閉じてから保管してください。