「覆面パトカー」とは、その名の通り、普段は普通の自動車と変わらない外観を持ちながらも、ここぞという場面になると赤色灯を点灯させて「パトカー」に早変わりするという特殊な緊急車両のことです。
真面目に交通法規を守って走っていればご厄介になることはありませんが、一緒に走っている他の車両が交通違反を犯している時、急にサイレンと赤色灯を点灯されたらびっくりしてしまいますね。また、初めから気づいていれば公務の邪魔になることもありません。
そこで今回はこの「覆面パトカー」の見分け方について解説しておきます。
覆面パトカーの傾向
覆面パトカーには色々なバリエーションがあるため、ここを抑えておけば絶対に見分けることができるという「確実なポイント」はありません。
ただし、多くの場合に当てはまる「いくつかのポイント」はありますので、このポイントを覚えておくことで大体の覆面パトカーを見分けることができるようになります。
外観上のポイント
普通の自家用車の場合、ナンバープレートには3ナンバーや5ナンバーが使われていますが、パトカーや消防車のような緊急車両には「8ナンバー」が使われます。ただ、覆面パトカーの場合は徐々に「8ナンバー」は減っているようです。
ボディタイプとしては、普通車の「セダン」タイプで、車名は「クラウン」や「レガシィ」が多いようです。もちろんその他の車種もありますが、傾向としてはちょっと大きめのセダンが主流です。カラーは白や黒、シルバーなどのモノトーンがほとんどです。
細かいポイント
助手席側には小さな補助ミラーが付いており、フロントグリル内には赤色灯が設置されています。加えて、トランク後部に短いアンテナか、リアウィンドウ上部真ん中に短いアンテナが装備されています。これはパトカーに必須の警察無線用アンテナですが、最近流行の「シャークフィン・タイプ」ではなく、細い円柱形状(おおよそ長さ300mm×直径10mm程度)が主流です。
また、昔はパトカーといえば「フェンダーミラー」だったのですが、今ではほとんど見ることはなく、普通の乗用車と同じ「ドアミラー」となっています。
車内の様子
おまわりさんは「二人一組で活動する」というルールがありますので、車内には大人が二人、運転席と助手席に座っています。車内の様子を見られないようにリアウィンドウには黒いフィルムが張ってあることが多いです。
制服を着ていれば確実に分かりますが、中には私服で勤務しているおまわりさんもいて確実に見分ける要素とはなりません。
覆面パトカーの動き
車の挙動としては、急加速したり急減速したり、他の車の影に隠れるような動きをしたりと、奇妙な動きが多くなります。これは、ターゲットの車を検挙しようと、追尾している最中に見られる動きです。
パトカーは細心の注意を払って違反者の検挙を行っていますが、動きは普通の車と違って唐突で予想が付きにくいです。そのため、こういう車を見かけたら、念のため近づかない方が無難でしょう。