ラリー競技に参加するためのB級ライセンスを取り、ナビゲーターを始めとするチームスタッフが揃ったら、次は初心者向けのイベント(競技会)や講習会に参加してみましょう。
国内で行われるラリーの格式による分類
国内で行われるラリーイベントには、JAFの規定により次のような分類があります。
(1)クローズド競技
所属しているクラブが会員のために行うクローズドな競技会のことです。出場車数は60台までという規定があります。
(2)地方競技
自分が登録している地区か、その隣接地区でしか出場することができない競技会のことです。参加するためにはB級ライセンスが必要です。出場者数はクローズド競技と同じ60台までとなり、コース距離は200kmまでで、タイムトライアルを行うスペシャルステージ(SS)は含まれません。また、国際ライセンスで出場することもできません。JAFモータースポーツカレンダーのグレードは「E」となります。
(3)準国内競技
「準国内競技」に参加するためには、B級ライセンスが必要となります。コース距離は500kmまでとなり、出場者数は60台までと決められています。競技にはスペシャルステージ(SS)が含まれることがあります。JAFモータースポーツカレンダーのグレードは「D」となります。
(4)国内競技
「準国内競技」と同じく「国内競技」に参加するためには、B級ライセンスが必要となります。コース距離は500kmまでとなり、出場者数は60台までと決められています。競技にはスペシャルステージ(SS)が含まれることがあります。JAFモータースポーツカレンダーのグレードは「C」となります。
このようにJAFが国内で公式に認めた競技会には、それぞれの内容に応じて格式(グレード)が設定されています。実際に初心者が出場するイベントは(2)と(3)になると思いますが、こういった競技には「B級ライセンス」が必要となるだけで、出場資格を満たしていれば誰でもエントリーすることが可能です。
初心者が出場するには「初心者向け」イベントが最適
また、競技会にはグレードの他にレースの内容に応じてレベル分けがされており、初心者が出場するには「初心者向け」のイベントが最適です。つまり「準国内競技」であっても「初心者向け」のイベントもあるのです。
「初心者向け」イベントには、出場者が初心者に限定されることと、スペシャルステージ(SS)がコースに含まれないことや、競技のアベレージが初心者に合わせて低く設定されているなどの特徴があります。
そのため、初心者のうちはこういった「初心者向け」イベントでラリーに慣れていき、ドライバーを含むチームのレベルが上がって来たところで、より上級のイベントにステップアップするのが望ましいと思います。
ずぶの初心者には競技会の前にセミナーや講習会がお勧め!
そうは言ってもいきなり初心者がラリーに出場するには抵抗があるかもしれません。そういう全くモータースポーツの経験のない人には、競技会に出場する前に「セミナー」や「講習会」など実習と座学を含む勉強会に参加することをお勧めします。
こういった勉強会は地方のラリー団体や、JAF地方競技会などにより主催され、ラリーの心構えから実際のテクニックまで幅広い知識を学ぶことができます。中にはミニ競技会のようなイベントもセットで行われることもあり、初心者にはラリーの雰囲気に触れるための貴重な機会となります。