ラリーに興味のある人の中でドライバーを目指す人と、ナビゲーターを目指す人を比べると、圧倒的にドライバー志望の人が多いでしょう。
ドライバーはラリーのテレビ番組やニュースでも頻繁に取り上げられ、優勝をした時には一番にインタビューを受けることになるので目立つのは当然です。
しかし、ラリーはドライバーだけでは走ることはおろか、出場することもままなりません。その他のチーム運営スタッフを含めて、多くの人たちの協力があって初めて成り立つ競技だからです。
目次
- 重要な役割を果たすナビゲーター
- ドライバー志望の人も一度はナビゲーターを経験しよう!
- パートナーの気持ちを知ればコミュニケーションが円滑になる
- ラリーマシンが用意できない時は
- ナビゲーターが用意できない時は
重要な役割を果たすナビゲーター
そんなチーム運営スタッフの中でも、ドライバーの一番身近にいながら縁の下の力もちとして、重要な役割を果たしているのが「ナビゲーター」という仕事です。
ナビゲーターはラリーのコースを走りやすく記述した「コマ地図」を元に声に出して読み上げ、ドライバーにコースを的確に伝達するのが主な仕事です。
つまりドライバーは「ナビゲーターの指示によって走っている」と言っても過言ではありません。ちょっと派手さには欠けますが、地味ながらとても重要な仕事なのです。
ドライバー志望の人も一度はナビゲーターを経験しよう!
また、すでにドライバーを目指すと決めている人も、何度かはナビゲーターの仕事を経験してみることをオススメします。パートナーの仕事ぶりを知ることで、状況に応じてどうナビゲーターに接するのが一番好ましいのかが身を持って分かるからです。
これはナビゲーターを目指す場合も同様です。何度かドライバーを経験することで、どういったタイミングでどういう指示をするのが一番分かりやすいのかを知ることができます。
パートナーの気持ちを知ればコミュニケーションが円滑になる
ラリーは車の中では二人の共同作業となりますので、相手の気持ちを知ることが大きな武器となります。特にドライバーの場合、コースの指示はナビゲーターに任せていればいいとばかりに、ナビゲーターとのコミュニケーションをおざなりにする人がいます。
ナビゲーターも人間ですので、たまには作業に追われてコースのポイントに気づかないことがあります。そういう場合に、ナビゲーターの目線で考えられるドライバーなら、ナビゲーターに合図を促すことで適切な指示を受けることができます。
ラリーマシンが用意できない時は
また、高価なラリーマシンは用意できないが、どうしてもラリーに出場したいという人にも「ナビゲーター」がオススメです。ラリー業界は慢性的にナビゲーターの不足に悩まされています。そのため、ずぶの素人から始めても、駆け出しドライバーのナビゲーターとしてなら常に需要があります。またライバルが少ないため、ある程度の成績が残せれば数年で全日本クラスの競技に参加できる可能性もあります。
ナビゲーターが用意できない時は
そのため、ドライバーから参加しようと思っている人は、なかなか相性のいい優秀なナビゲーターが用意できず最初は苦労することになります。そういう時は、ある程度経験のあるナビゲーターは諦めて、自分の知り合いや友達の中からラリーに興味のある人を探してみましょう。
気心の知れている車好きの友人なら、赤の他人のナビゲーターよりもずっとコミュニケーションが上手くいくはずです。ひょっとしたら、ナビゲーターの友人の方が先に全日本デビューを果たしてしまう可能性もあります。