ラリーといえば「サファリラリー」と「パリ・ダカールラリー(ダカールラリー)」が有名ですが、現在はこれに加えてWRC(世界ラリー選手権)もよく知られるようになりました。
ラリーに興味を持つきっかけの多くが、これらのレースに出て来る迫力あるラリーカーの走りでしょう。砂埃を上げながら、車体を斜めにしつつコーナーを飛ぶようにクリアしていく様は、まさにラリーならではの醍醐味です。
そこで今回は、このラリーの代名詞ともいえる「サファリラリー」と「パリ・ダカールラリー(ダカールラリー)」について分かりやすく簡単に解説したいと思います。
サファリラリー
サファリラリーは、1960年代の第一次ラリーブームの火付け役ともなった歴史あるラリー選手権です。石原裕次郎主演の映画として取り上げられたこともあり、日本国内でも大きな話題となっていました。また、当時、世界市場に向けて日本車を売り出すための大きな宣伝広告の役割も果たし、日本にとって重要なモータースポーツのひとつでもあります。
一時期はWRCのイベントとして開催されていましたが、FIAとの考えの違いから離脱し、現在はアフリカラリー選手権のいちレースとして開催されています。
パリ・ダカールラリー(ダカールラリー)
フランス人のティリー・サビーヌ主催で始められたラリーで、別名「世界で最も過酷なモータースポーツ」とも呼ばれています。
コースは走行距離1万数千キロに及び、アフリカ大陸を横断するようなルートをたどります。
当初「パリ~ダカール間」で始められた「パリ・ダカールラリー」ですが、時代とともにコースが変遷し、パリ〜グラナダ間で行われていた時は「パリ・グラナダラリー」と呼ばれ、現在は単に「ダカールラリー」と呼ばれています。
競技内容は、CSという決められた区間のタイムを競うレースです。以前より距離が短くなったとはいえ、他のラリーよりは長い距離を走る過酷なレースです。
またレースの内容も独特で、キャンプをしながら2、3週間から1ヶ月にも渡ってレースを続けるため、ミスコースやスタック、事故などが多発するタフなレースとしても有名です。
日本においては三菱パジェロや篠塚健次郎の大活躍で、「ラリー」の名前を大きく広める役割を果たしました。一時はラリーといえば、「パリダカ」と言われるほどのラリーの代名詞的存在でもありました。
ラリーのカテゴリーとしては「クロスカントリーラリー」に分類されますが、その枠にとらわれない独特の雰囲気を持ったラリー選手権です。