「トヨタ・アルファード」と「ハイエース」の違いを徹底比較!あなたにピッタリな車はどっち?

トヨタ・アルファードとハイエースを比較

「トヨタ・アルファード」は「LLクラスの高級ミニバン」で、「トヨタ・ハイエース」は「LクラスからLLクラスの商用バン」、もしくはそれをベースにした「乗用ワンボックス」です。

どちらも大きな室内と荷室を持つわりと大柄な車ですから、購入する段階で比較検討する人も多いと思います。ただし、実際は車の成り立ちから使い勝手まで、両車は結構違う部分が多いんですよねえ。ということで、後で「やっちまったー」なんてことにならないように、この記事でしっかりチェックしていってください。

トヨタ・アルファードのイメージ

新型 トヨタ アルファード 3.5 SC(3代目・30系)【評価レビュー】マイナーチェンジによって、走りの質感が向上 [DBA-GGH30W]

2018年2月2日
トヨタハイエース前面画像

新型トヨタ ハイエース ワゴン(H200系)【試乗評価】商用車のメリットとデメリットを分かっている人にオススメ [CBA-TRH224W-LDTNK]

2016年5月1日

※乗用タイプの「ハイエース」は10人乗りのマイクロバス的な使い方をする車なんで、「アルファード」と比較する人は少ないと思います。そこで今回は、2/5人乗りで商用バンタイプの「ハイエースバン」と「アルファード」を比較してます。

スポンサーリンク

「トヨタ・アルファード」と「トヨタ・ハイエース」の違い

「トヨタ・アルファード」は人と荷物をたくさん積んで、長距離を快適に移動するための高級ミニバン。これに対して「トヨタ・ハイエース」は、毎日過酷な条件下で酷使されることを想定した仕事のための頑丈な道具です。

要するに使われる目的が全く異なるので、その構造から使い勝手まで、車の肝心な部分がまったく違ってます。

それから設計年次が違うってのも大きいです。「トヨタ・アルファード」は2015年にフルモデルチェンジした比較的新しい車ですが、「トヨタ・ハイエース」のフルモデルチェンジは2004年まで遡ります。特に最近の車は自動ブレーキを始めとする「先進安全技術」や「衝撃吸収ボディ」などの進化がすごいので、古い車はこのあたりが不利なっちゃいます。まあ、もちろん、その後の年次改良やマイナーチェンジでかなり改良はされてますが、基本骨格の部分まではそうそう手が入れられません。

ということで、「トヨタ・アルファード」と「トヨタ・ハイエース」の違いをざっとまとめると、使用目的の違いによる「構造の違い」やそれに伴う「使い勝手の違い」、設計年次の違いによる「先進安全技術」や「ボディ性能」の違いって感じになります。

それでは、ここからはその他の細かい部分の違いも含めて順に解説していきましょう。

スポンサーリンク

構造の違い

「アルファード」のボディ構造

「トヨタ・アルファード」は、最新のボディ構造「TNGA」プラットフォームをベースに前輪駆動(FF)、もしくは4WDで駆動します。サスペンションは乗り心地を重視した「前:マクファーソン・ストラット式サス」に「後:ダブルウィッシュボーン式サス」という凝った作りです。運転席から前にしっかりしたノーズ(鼻先)があるんで、正面から車と衝突してもある程度の衝撃ならグシャッとノーズが潰れて吸収してくれます。

「ハイエース」のボディ構造

これに対して「トヨタ・ハイエース」は、15年以上前に設計された古いボディに後輪駆動、もしくは4WDを組み合わせてます。サスペンションは「前:ダブルウィッシュボーン式サス」に「後:車軸式サス」。頑丈さやスペース効率、コストを重視しつつも、前にダブルウィッシュボーン式サスを使って乗り心地にも一応配慮してます。ボディ構造が古いといっても仕事に使う道具ですから、ボディはかなり頑丈です。走行距離10万キロくらい程度なら「まだまだこれから!」って感じでボディがヤレるなんてことは全然ありません。

ただし、古い車なんでノーズ(鼻先)にクラッシャブルゾーンに使えるような余剰スペースは無いです。正面から車や障害物にぶつかった時はちょっと心配になります。2020年には「TNGA」プラットフォームを使った新しい「トヨタ・ハイエース」が出る予定になているんで、衝突安全性が気になる人はそっちを待った方が良いと思います。

スポンサーリンク

乗り心地の違い

ボディ構造の違いは「乗り心地」や「ハンドリング」にも大きな影響を与えてます。

「アルファード」の乗り心地

「アルファード」の乗り心地は滑らかで上質、適度な重厚感もあってまさに「ミニバンの王者」って言葉がピッタリです。

不快な振動も少なく、目地段差を通過しても鋭い衝撃を乗員に伝えることはありません。18インチタイヤを装着する上級グレードは相対的に重厚感を強調した感じになるんで、「とにかく乗り心地は柔軟な方が良い」という人はそれ意外のグレードがオススメです。

「後輪駆動」をベースにした「ハイエース」に対して、「アルファード」は「前輪駆動」がベース。ということもあって高速域での直進性安定性が高く、軽くステアリングに手を添えておくだけでまっすぐに進みます。

「ハイエース」の乗り心地

ハイエースは仕事に使うための商用車なんで、乗り心地よりも頑丈さとかスペース効率を重視した設計です。そのため路面からの衝撃を伝えやすく、道が凸凹しているとゴツゴツと嫌な感じになっちゃいます。

ただし、2013年以降の後期モデルは違います。足回りのセッティングが見直され、サスがキレイにストロークして衝撃を柔軟に吸収するようになりました。流石に「アルファード」のような上質感まではありませんが、長距離ドイライブでも疲れにくいです。

それから、ボディ剛性が鬼のように高いんで、なんだか硬い殻の中にいるような重厚感もあります。「ちょっと古いベンツに乗っている感じ」といったら言い過ぎかな。

ハンドリングの違い

「アルファード」のハンドリング

「アルファード」のハンドリングは、大柄なボディの割に正確な感じです。ただし、あくまでも操舵に対する反応は穏やかで、高級ミニバンにふさわしいスムーズさとか上質な感じもあります。

コーナーではある程度のロールを許しますが、姿勢変化が穏やかで安定しているんで、ヒヤって(肝を冷やす)なることは無いです。キビキビとした軽快感はありませんが、しっかりとしたハンドリングで運転しやすいと思いました。

「ハイエース」のハンドリング

「ハイエース」は、運転席の下にエンジンを収める「キャブフォワード」と呼ばれる商用車にありがちな構造です。ノーズ(鼻先)がほとんど無いんで、運転席から前はすぐに路上空間になってます。普通のセダンだとノーズの中に前輪やステアリング機構を収めますが、「ハイエース」の場合はそれも含めて全部運転席の下に詰め込んでます。

ということで、ステアリングを切ると自分の後のほうに「回転軸」があって、自分は車の先端で大きく旋回しているような不思議な感覚になります。まあ、始めはちょっと戸惑うかもしれませんが、乗っている内に慣れるのでこの辺の心配はありません。

ステアリングフィール自体は大らかで、操舵に対する反応も素直。スムーズにコーナーを抜けていきます。コーナーではそれなりに車体を傾けるものの、動きが穏やかで予測しやすいのでさしたる問題は無いです。

パワートレーン

「アルファード」のパワートレーンは「2.5リッター直列4気筒ガソリンエンジン」と「3.0リッターV6ガソリンエンジン」、「2.5リッター直列4気筒ガソリンエンジン+電気モーターによるハイブリッドシステム」の3種。

これに対して「ハイエース」は、「2.0リッターガソリンエンジン」と「2.7リッターガソリンエンジン」、「2.8リッターディーゼルターボ」の3種。

今回はこの中でそれぞれの代表的なパワートレーンをピックアップして比較してみます。ピックアップするのは「アルファード」が「2.5リッター直列4気筒ガソリンエンジン+電気モーターによるハイブリッドシステム」で、「ハイエース」が「2.8リッターディーゼルターボ」です。

「アルファード」の「ハイブリッドシステム」

「アルファード」に搭載されてる「ハイブリッドシステム」は、ハリアーにも使われる「THSⅡ」。2.5リッター直列4気筒エンジンに電気モーターの組み合わせで、低速から分厚いトルクを発生します。ということで、出足は軽やかで超スムーズ。2.2t以上もある重量級ボディを感じさせないです。

そこからさらに加速しようとアクセルを踏み込むと、今度はエンジンが始動してさらに力強いパワーを発生。しかも電気モーターからハイブリッドへの切り替わりがめちゃくちゃスムーズなんで、気をつけてないとどこからエンジンが始動したのかドライバーにもわかりません。

高級ミニバンにふさわしい、上質なパワーユニットだと思いました。

「ハイエース」の「ディーゼルエンジン」

「ハイエース」に搭載されるディーゼルエンジンは、2017年の改良で「3.0リッターディーゼルターボ」から「2.8リッターディーゼルターボ」へと切り替わりました。こいつは「コモンレール式燃料噴射システム」に「排ガス浄化装置」と「尿素SCR」を組み合わせた「クリーンディーゼル」で、燃費も13.0km/l(DXロング・ボディ、ルーフ、フロアは標準)に向上してます。

しかも、排気量が0.3リッターほど小さくなっているにも関わらず、最高出力は144馬力から151馬力にアップ。最大トルクの発生域も1200-3200回転から1000-3400回転に広がってます。

ということで、幅広い回転域で最大トルクが得られるようになったんで、どこからアクセルを踏んでも力強いトルクが立ち上がるようになりました。出足から分厚いトルクでグイグイと押し出してくれるんで、とっても乗りやすいです。

低回転型のディーゼルエンジンなんで高回転側の伸びはありませんが、ハイエースにそんな性能を求める人はいないでしょう。

トランスミッションは4速から6速に

組み合わされるトランスミッションは、4速ATから6速ATへとグレードアップ。ディーゼルエンジンのトルクが分厚いので4速でも十分なんですが、6速化されたことでされにスムーズになってます。早いタイミングでポンポンとリズミカルに変速するので気持ち良いです。

燃費性能の比較

「アルファード」の燃費性能

「アルファード」は3種のパワーユニットごとに、それぞれベーシックグレードの数値を出してます。

2.5X(FF・8人乗り)11.6km/l
3.5SC(FF・7人乗り)10.8km/l
ハイブリッドX(4WD・8人乗り)19.4km/l

「ハイエース」の燃費性能

「ハイエース」はグレード数がめちゃくちゃ多いんで、「スーパーGL ロング」グレードに絞って、3種のパワーユニットごとに数値を出しました。

ボディ形式は、上から2.8リッターディーゼルが「標準ボディ、標準ルーフ、標準フロア」、2.7リッターガソリンが「ワイドボディ、ミドルルーフ、標準フロア」、最後の2.0リッターガソリンが「標準ボディ、標準ルーフ、標準フロア」です。ボディ形式もやたらと多いんで、頭がこんがらがっちゃいます。

2.8リッターディーゼルターボ(FR・2/5人乗り)12.4km/l
2.7リッターガソリン(FR・2/5人乗り)9.7km/l
2.0リッターガソリン(FR・2/5人乗り)10.2km/l

内装を比較

「アルファード」の内装

「アルファード」の室内は、直線を基調にした重厚感のあるデザイン。しっとりとした樹脂に木目調パネル、清潔なシルバーパーツが組み合わされてます。

目線が高くボディが角ばっているので、車両感覚はつかみやすいです。大柄なボディのわりに運転のしやすい車だなあと思いました。

シート

「アルファード」には、セカンドシートがベンチシートになる「3列8人乗り」と、左右に独立したセカンドシートを備える「3列7人乗り」があります。

「人をたくさん乗せることが頻繁にある」なんて特別な事情のある人は別ですが、「普段は一人で通勤や買い物に使い、たまに家族や友人を乗せて遊びに行く」という使い方をする場合は、セカンドシートが左右に独立した「3列7人乗り(キャプテンシート)」がオススメです。乗れる人数は少なくなりますが、こっちの方がセカンドシートの乗り心地が良いですから。

サードシートのサイズ感も十分で、Mクラスミニバンのような窮屈な感じじゃ無いです。もちろん、フロントシートやセカンドシートに比べれば、形は平板でクッションも薄めになってます。

荷室

サードシートがいらない時は、左右に跳ね上げて収納することもできます。これだとサードシートのあたりが巨大な荷室になるんで、たくさん荷物を積みたい時に便利です。

「ハイエース」の内装

「ハイエース」の室内は、シンプルな構成の力強いデザインになってます。商用車にしては樹脂の質感も高くメタリックパーツも使われてるんで、それなりに上質です。

目線が高くボディの先端にノーズ(鼻先)がほとんど無いので、車両感覚は抜群につかみやすいと思いました。ただし、ノーズが無いせいで「ぶつかったらどうなるんかなあ」という心配はありますけど。まあ、安全性能が気になる人は、2020年に登場が噂されてる新型ハイエースを待ったほうがいいです。

シート

「ハイエースバン(商用車)」のシートには、用途に合わせて「2/5人乗り」と「3人乗り」、「3/6人乗り」、「3/6/9人乗り」があります。

この中で「2/5人乗り」は、フロントに運転席と助手席、セカンドシートに折りたたみ式のシートを備えます。

フロントシートは平板な形状でサイドサポートが少ないです。まあこれは、仕事で頻繁に乗り降りする人のために、あえてこういった形にしているんでしょう。シートの構造自体はしっかりとしたもので、クッションには適度なコシと表面の柔軟性があります。シート全体で身体を支えてくれるので疲れにくいってのも特徴です。

リアシートは、商用車にありがちなベンチシートじゃなくて、セダンとかによくある普通のヘッドレスト付き3人乗りシート(実際はひっついてるけど、デザインとしては独立している)。シートのサイズ感は十分で座面にも余裕があります。120mmの前後スライド機能と、2段階のリクライニングも付いてるんで使い勝手は良いです。さらに「フロントシートとリアシートを倒してフルフラットにする」なんて芸当もできますよ。

フロントシートの下にエンジンルームがあるので、足先をフロントシートの下に入れることはできません。ただし、元々の足元スペースが大きいので、これで困ることはないです。

静粛性

エンジンが静かになったといはいえ、フロントシートの下にエンジンがあるんで、アルファードなんかの高級ミニバンと比べれば多少うるさいのはしょうがありません。

荷室

「ハイエース」は商用車として設計されているんで、荷室が広くて使いやすいのが一番のメリットです。その広さは圧倒的で、リアシートを広げたままで、前後の奥行きが1855mmもあります。さらにリアシートを折りたたんでフロントシートの後に収納すれば、ガラ~ンとした超広大な空間が出現します。とにかく荷物をたくさん積みたいという人は、「アルファード」よりも「ハイエース」がオススメです。汚れた道具や濡れものを積んでも、あんまり気にならないってのもありますし。

先進安全技術の違い

「先進安全技術」は、一応どちらの車も「Toyota Sefety Sense(衝突回避支援パッケージ)」を標準で装備してますが、その内容は少々違います。

「アルファード」の先進安全技術

「アルファード」の先進安全技術は、単眼カメラとミリ波レーダーを基本にしたシステム構成です。

基本的な機能としては、ハンドル操作のサポートして車線からのはみだしを抑制する「レーントレーシングアシスト」と、衝突を回避、もしくは被害を軽減する「プリクラッシュセーフティ(自動ブレーキ)」、追従ドライブ支援を行う「レーダークルーズコントロール」、ハイビームを自動的に切り替える「アダプティブハイビームシステム/オートマチックハイビーム」、標識を自動的に読み取ってディスプレイに表示する「ロードサインアシスト」の5つが付いてます。

この中でも「プリクラッシュブレーキ」はマイナーチェンジでアップデートされ、昼間の自転車や夜間の歩行者にも対応できるようになりました。

「ハイエース」の先進安全技術

「ハイエース」の先進安全技術も「アルファード」と同じで、単眼カメラとミリ波レーダーを使ってます。

ただし、機能的には随分違っていて、衝突を回避、もしくは被害を軽減する「プリクラッシュブレーキ(自動ブレーキ)」と、車線からのはみ出しを検知して知らせる「レーンディパーチャーアラート」、自動的にハイビームを切り替える「オートマチックハイビーム」の3つしかありません。

しかも「プリクラッシュブレーキ(自動ブレーキ)」は、「アルファード」のように夜間の歩行者や昼間の自転車を検知する能力が無いんです。

ハイエースは基本設計が古いんで、高度な制御技術が付けられないんでしょうねえ。「アルファード」並みかそれ以上の機能を望むなら、2020年に登場が噂されている新型を待つしかないです。

価格

最後に、代表的なグレードに絞ってそれぞれの価格を比較してみます。

「アルファード」の価格

2.5X(FF・8人乗り)3,376,080円(消費税込み)
3.5SC(FF・7人乗り)4,969,080円(消費税込み)
ハイブリッドX(FF・8人乗り)4,384,800円(消費税込み)

「ハイエース」の価格

「ハイエース」はグレード数が多いんで、「スーパーGL ロング」グレードに絞って、3種のパワーユニットごとに価格を調べました。

ボディ形式は、「2.8リッターディーゼルターボ」と「2.0リッターガソリン」が「標準ボディ、標準ルーフ、標準フロア」、2.7リッターガソリンが「ワイドボディ、ミドルルーフ、標準フロア」です。

2.8リッターディーゼルターボ(FR・2/5人乗り)3,562,920円(消費税込み)
2.7リッターガソリン(FR・2/5人乗り)3,234,600円(消費税込み)
2.0リッターガソリン(FR・2/5人乗り)2,974,320円(消費税込み)

アルファードの上級モデル「ハイブリッドX」と、ハイエースの上級モデル「2.8リッターディーゼルターボ」を比較すると、アルファードの方が80万円以上も高いです。ベーシックなグレード同士の比較でも、アルファードのほうが40万円以上高くなってます。

ただし、「ハイエースバン」をミニバン的に使いたいと思って購入する人は、ある程度のカスタマイズをすることが多いです。そういった点まで考えると、一概にアルファードの方が高いってことにはなりません。実際に購入する時は、そのあたりの事も含めて見積もりをしたほうがいいです。

ABOUTこの記事をかいた人

akiroo

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)