新型 BMW Z4 sDrive35is(2代目)【試乗評価】暴力的なパワーとカッコいい外観を持つ、ラグジュアリー・オープンスポーツ [ABA-LM35]

今回は「新型 BMW Z4 sDrive35is(2代目)」を試乗レポート。
2009年から2017年にかけて販売されていた、Mクラスの2シーター・オープンスポーツです。

初代Z3の血統を受け継ぐ生粋のライトウェイトスポーツ・・・、と言いたいところですが車重が1600kgもありますので、スポーティなグランドツアラーといったところでしょうか。車格としても、Z3よりも上級なモデルという位置づけです。

初代Z4に用意されていたクーペボディは廃止され、ロードスターモデル一本に統合。同時に製造工場も、アメリカからドイツ本国へと変更されています。

Z3のような布製の幌は装備されず、可変式のリタラクタ・ハードトップとなります。

2013年にはマイナーチェンジを実施。ヘッドライトがLED化されるとともに内外装のリファインも行われています。

※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「試乗評価のまとめ」をどうぞ。

スポンサーリンク

外観

全長4255mmX全幅1790mmX全高1285mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2495mmとなります。

フロント

BMW Z4のフロント

※画像は、「sDrive20i ハイライン」です。

ロー&ワイドなフロントノーズに僅かに歪んだヘッドライトが装備され、エレガントでスポーティ、ちょっと妖しい雰囲気も漂います。

白いボディカラーを選ぶとこの雰囲気が強くなり、黒を選ぶと薄くなりますので、このあたりは好みで調整してください。

サイド

ロングノーズに短いキャビン、ぐっと後方にオフセットされたドライバーズシートは、クラシックな雰囲気をこの車に与えています。

さらに低く身構えたボディと、短い前後オーバーハング(ホイールからボディ端までの距離)によって、キビキビとした軽快感も感じさせます。

リア

BMW Z4のリア

グラマラスなリアエンドに、ワイドフェンダー。力強く大地を掴むリアホイールによって、スポーティで凝縮感のあるリアビューを構成しています。

スポンサーリンク

内装

BMW Z4の内装

ハードトップを閉めても、成人男性二人が余裕を持って座れるだけの空間が確保されています。

しっとりとした樹脂にメタリック素材。本革シートが組み合わされ、上質でスポーティな室内空間を形づくっています。

メーターナセル内には砲弾型の二眼メーターを装備。BMW伝統の緻密な計器類とはちょっと印象が異なりますが、視認性は上々です。

シート

BMW Z4のシート

がっしりとしたシェルに、適度なコシと硬さを持つ上質クッションが組み合わされ、疲れの少ない快適なシートに仕上がっています。

小物入れや荷物置き場はあまり充実していません。一人でドライブする時は、助手席にカバンを置くことになります。

荷室

リトラクタブル・ルーフが装備されるため、その分、荷室スペースも狭くなります。といっても、二人分の手荷物とか、1泊旅行くらいなら大丈夫です。

静粛性

リトラクタブル・ハードトップを閉じれば、クローズドボディに匹敵するほどの高い静粛性を持ちます。

スポンサーリンク

エンジンとミッション

2979ccの直列6気筒DOHCツインターボ・エンジンに、7速AT(DCT)が組み合わされます。
エンジンは、340ps/5900rpmの最高出力と、45.9kgf・m/1500rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量1600kg。JC08モード燃費は、10.0km/lとなります。

エンジン

3.0Lの6気筒ツインターボで後輪を駆動。低速から暴力的なトルクを発揮する凄まじいパワーユニットです。アクセルを踏み込むと高回転まで気持ちよく吹け上がり、乾いた快音を響かせます。

オープンの雰囲気を楽しみながら街中を流すだけなら、エンジンが小さく鼻先の軽い「sDrive20i」の方が走りが素直で扱いやすいです。

トランスミッション

7速のデュアルクラッチ・トランスミッションを装備。ステアリングのパドルシフトを操作すると、電光石火の早業で瞬時に変速、ダイレクトでスムーズな走りをアシストします。

乗り心地とハンドリング

前輪にダブル・ジョイント・スプリング・ストラット式サスペンション、後輪にはセントラル・アーム式サスペンションを装備。前後ともにスタビライザーで強化されます。

乗り心地

アダプティブMサスペンションを標準装備。ダンパーの制御を路面状況に合わせて連続的に調整します。

乗り心地自体はかなり硬めで、路面状況をダイレクトにドライバーに伝えます。ただ、高いボディ剛性としっとりとした当たりを持つサスによって、不快な衝撃はキッチリと遮断されています。

ハンドリング

マルチファンクションMスポーツ・ステアリング(パドルシフト付き)。重厚感をともなうしっとりとしたステアリングフィールです。

大径ホイールとスポーツサス、優れた重量配分が相まって、ドライバーの操舵に対してダイレクトにこたえます。

後輪の路面追従性も高く、コーナリング中もどっしりと安定。コーナーの続くワインディングでも姿勢を乱すことはありません。

試乗評価のまとめ

初代Z3から初代Z4、2代目Z4と、徐々に車格と上質感が向上。上質なラグジュアリー・オープン・スポーツに進化しています。

今回の「sDrive35is」は、そのZ4に用意される最上級グレードで、暴力的なパワーユニットと引き締まったスポーツサスが与えられています。

といっても初代Z3のような軽快感はありません。スポーティなグランドツアラーといった上級な車に仕上げられています。

中古車市場では

2016年式最終モデルであれば、「sDrive20i Mスポーツ」で400万円台後半。初期モデル2009年式「sDrive23i」で200万円前後となります(201711月現在)。

価格

価格 | 8,500,000円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)