近頃は、キャンピングカーやワンボックス、ミニバンを使って車中泊をする人たちが増えています。といっても、こういった需要に対して供給されている駐車場はそれほど多くありません。
「サービスエリア」や「道の駅」で車中泊をする人も多いのですが、厳密にはこういった場所は車中泊専用の場所ではありません。あくまでも、車中泊をする車を事実上黙認しているだけなのです。
そう考えると、現在の日本で正式に車中泊が認められているのは、「オートキャンプ場くらいしか無い」ということになります。
オートキャンプ場
「オートキャンプ場」であれば、回りの人に迷惑を掛けない範囲で、食事をしたり、椅子を出してくつろいだり、タープを出して日除けをすることも可能です。
また、こういった場所では車中泊をするだけではなく、それぞれのスペースに専用のAC電源が装備されていたり、コインランドリーやコインシャワー、自動販売機から売店まで様々なサービスを提供している場合もあります。
また、車中泊をする時に大きな問題となるのが、細々とした荷物や食材の用意です。こういったニーズに対しても、レンタルや食材の販売など、きめ細やかなサービスが提供されています。
例えば、天体望遠鏡やタープ、毛布やマット、テーブルセットのレンタル。バーベキュー食材セットの販売といった具合です。
サービスエリアや道の駅
これに対して、「サービスエリア」や「道の駅」で車中泊をする場合は、「オートキャンプ場」以上の気遣いが求められます。
特に「道の駅」では、車中泊自体を禁止している場所もあります。そういった場所では、事前に車中泊ができるかどうか、必ず確認してから滞在するようにしてください。
また、「サービスエリア」や「道の駅」では、本来の目的で利用している人の方が優先されます。駐車場にテーブルを出してくつろいだり、バーベキューセットで調理をするなんて事は許されません(嘘のような話しですが、実際にこういう人たちはタマにいます)。
また、キャンピングカー最大の問題は、生活の中で溜まってくる汚水の処理です。こういった処理は、必ず許可をもらってから行いましょう。といっても、普通の場所で汚水の処理をさしてくれる場所はそうそうありません。そのため、マナーの悪い人の中には、道の駅やサービスエリアのトイレに「こっそりと汚水を捨てる」という人もいます。
キャンピングカーのトイレやシャワーは「万が一のための装備」として捉え、普段は外部のトレイやシャワーを使うのが、汚水の処理を簡単に済ますための効果的な方法です。こういった使い方なら、家に帰り着くまでに「汚水タンク」が満タンになることは無いでしょう。
その他の場所
その他にも、地方に行けば色々な場所が車中泊用の駐車場として使えます。例えば、道路脇の空き地や、公園、使われていない駐車場などです。もちろん、こういった場所を使う時にも、近隣の住民に迷惑になりそうな場合は避けてください。
現在は、インターネットを使うだけで、地図情報やその場所の風景を簡単に調べられるようになっています。その代表的なサービスに「Google Map」と「Google ストリートビュー」があります。中でも「Google ストリートビュー」は、パソコンを操作するだけで、遠く離れた場所の360度画像を確認できる画期的なサービスです。
こういったサービスを使って、事前に自宅で目ぼしい場所を見つけておけば、後は現地に行ってその中で自分にピッタリな場所を探すだけです。また、現地に行って、あらためて良い場所が見つかることもあります。そういう場合は、臨機応変にそういった場所を利用するのもいいでしょう。