アクセルに不具合があっても、スピードが出ないとか、まったく走らないといった事が起こるだけで、大した問題にはなりません。
これに対して、ブレーキ系統の不具合は、もしもの時に重大な結果を招くことにもなる、大切なチェックポイントの一つです。
フットブレーキに足を置いて、エンジンを始動してみる
ブレーキ系統をチェックするには、まず、ブレーキに足を置いて、エンジンを始動してみる事です。ブレーキブースターが正常に働いていれば、すっと右足が吸い込まれるように、ブレーキペダルが奥に沈み込んで行くはずです。
次に、エンジンが始動したらゆっくりと走り出しますが、いきなり公道に出ると万が一重大な不具合があったとき取り返しがつきません。
そこで、公道に出る前にお店の敷地内をゆっくりと徐行しながら、何度か軽くブレーキを踏んで最低限の制動力を試しておきます。敷地内で十分な制動力を確認できたら、いよいよ公道チェックを始めましょう。
正確に目的の場所で止まれるか
公道でのチェックでは、まず「信号機や一時停止線でピッタリと思ったように停止できるか」をチェックします。クルマはそれぞれブレーキの聞き具合に違いがありますが、何度がブレーキを踏めば慣れていつもと同じように停止できるはずです。それにも関わらず、停止線からオーバーランしてしまう時は、ブレーキ系統になんらかの不具合があります。
そんなクルマを購入するわけにはいきませんので、すぐに販売店に帰って違うクルマを探しましょう。
強めのブレーキングをチェック
停止線できっちり止まる事が確認できたら、ストレートやカーブ、下り坂でちょっと強めのブレーキングを試します。このチェックでは、急激な減速が伴いますので、周りに他のクルマのいない事を確認してから行いましょう。周りにガンガン車が走っている場合は、無理にこのチェックを行う必要はありません。急激な減速を伴わない通常のブレーキングをチェックします。
ストレートのブレーキングでは、「車体がガクガクと揺すられないか」、「ステアリングを取られないか」、「ブレーキから変な異音がしないか」といった事をチェックします。
コーナリング中のブレーキングでは、上記のチェックポイントに加えて、「スムーズにコーナリングをすることが出来るか」といったポイントもチェックしてください。
下り坂では、ブレーキに普段以上の負荷が掛かりますので、「通常通りしっかりとした制動力が得られるか」もチェックします。
パーキングブレーキのチェック
最後にパーキングブレーキについても、チェックしておきます。パーキングブレーキは、フットブレーキとは全く異なるブレーキシステムで作動しています。そのため、チェックについても、それぞれ個別に行う必要があるのです。
テスト中に手頃な坂道を見つけたら、途中で停止してパーキングブレーキを作動させます。この時、パーキングブレーキが甘くジワジワと車が動き出すようなら、パーキングブレーキの調整か修理、交換が必要になります。
どうしてもその車が欲しいという場合は、営業マンに相談して修理をしてもらいましょう。