これから車中泊を始めてみようと考えている人には、いきなり立派なキャンピングカーを購入して、遠方まで何日も掛けて遠出をするような「本格的プラン」はオススメできません。
自分の考えている理想の車中泊と現実の車中泊との間には、通常、大きなギャップがあります。せっかく立派なキャンピングカーを購入したのに、「一回使っただけで嫌になってしまった」というのでは、あまりにも悲しすぎます。
そこでオススメしたいのが、自分が住んでいる家に近い場所で行う「プチ車中泊」です。
まずは身近な場所で
プチ車中泊では、わざわざ遠方まで何日もかけて出かける必要はありません。近所の安全な場所に目星を付けておき、そこで1泊の車中泊を行うだけで十分です。
具体的な場所としては、自宅の庭にあるガレージや近所の道の駅などがいいでしょう。こういった手近な場所でも、車の寝心地や車中泊の快適性は十分にチェックすることができます。
もうちょっと足を伸ばしてみたいという人には、高速道路に乗って最初のサービスエリアが良いでしょう。実際に遠出をして車中泊をする場合も、こういったサービスエリアや道の駅を使うことが多いです。このような場所の使い勝手や快適性は日本中どこへ行ってもそう大差はありませんので、練習としての「プチ車中泊」にはピッタリな場所です。
レンタカーを活用する
「車中泊には今の車をそのまま使う」と考えている人は別にして、車中泊用にミニバンやキャンピングカーを新しく購入したいと考えている人には、レンタカーを使ったプチ車中泊をオススメします。
当然ながらレンタルする車には、その目的の車になるべく近いサイズと使い勝手を持った車を選びます。同じ車種があればそれが一番ですが、レンタカー店に全ての車種がランナップされている事はありません。日産エルグランドであればトヨタ・ベルファイア、ホンダ・ステップワゴンであればトヨタ・ボクシーといった具合です。
問題点を洗い出す
プチ車中泊が終わったら、「楽しかったね」とか「つまらなかった」といった感想だけで終わらせるのではなく、本格的な車中泊へ繋げるための分析を行います。
分析項目を箇条書きにすると、
(1)車のサイズや装備は十分だったか?さらにサイズを小さくした方がいいのか?逆に大きくした方が良いのか?といった車の事。
(2)車中泊の装備や荷物は十分だったか?何が足りなくて、何が不要であったか。
(3)トイレや洗面は快適に使えたか?食事は十分だったか?
(4)車中泊自体を楽しめたか?不安感や不便な部分はなかったか。
(5)同乗者や家族がいれば、それぞれの要望を聞いておきます。
これらのポイントについて、思いつく限りの事をなるべく詳細に洗い出してください。その結果、さらに改善してもう一度車中泊をしたいと思えば、プチ車中泊を繰り返して除々に車中泊の快適性と利便性を上げていきます。
「あれ、自分には向いてないなあ」と感じれば、無理をして続ける必要はありません。そのお金と時間を何か別の楽しいことに使ってください。