路上でタイヤがパンクした時、多くの車にはスペアタイヤか、タイヤ補修キットが装備されています。
こういったモノの取扱に自信が無い場合は、素直にJAFに救援を要請しても良いのですが、スペアタイヤの交換くらいなら少しの練習で誰でも出来るようになります。
興味がある人は、この記事を読んで一度練習しておきましょう。
タイヤのパンクについては、以前、別の記事でも紹介していますので併せて御覧ください。
→タイヤのパンク、その症状と対処、交換【点検とメンテナンス】
タイヤがパンクしたら、まずは平坦な場所を見つけて停車する
タイヤがパンクしたと感じたら、慌てず安全な場所を見つけて停車します。なるべく平坦で、車を停めるスペースが確保できる場所が最適です。
次に、パンクしたタイヤの対角線上のタイヤに「輪止め」を噛まします。輪止めが無い場合は、手頃なサイズの石や木材でも構いません。
路肩に停車する時はハザードを点滅、三角表示板や発煙筒を持って自動車の後方に移動します。この時、後続車には充分注意してください。三角表示板を50Mほど後方に設置したら、発煙筒を焚きその場に併せて設置しておきます。
パンクしたタイヤを外す
車に戻ったら、タイヤホイールのナットを緩めていきます。ただし完全に緩めてはいけません。この段階ではナットが一回転するくらいに留めておきます。ナットを回す方向は、通常のネジと同じです。緩める時は反時計回り、締める時は時計回りとなります。回す順番は対角線上(時計回りにナットそれぞれに1~4の番号が振ってあると仮定すると、1→3→2→4の順番になります。5穴の場合は1→3→5→2→4)の順番です。
ナットを全部緩め終わったら、ジャッキをボディに噛ましてジャッキアップします。ボディにジャッキを噛ます位置は、取扱説明書でしっかりと確認しておいていください。間違った場所にジャッキを当てると、ジャッキが外れたり、車に傷がついたりといったトラブルの元になります。
ジャッキアップする高さは、タイヤが路面から2センチ程度浮き上がるくらいで充分です。
車が浮き上がったら、緩めておいたナットを完全に外し、パンクしたタイヤを取り外します。次にそのタイヤをボディの下(前輪の場合はジャッキのすぐ後ろ、後輪の場合はジャッキの前)に横にした状態で入れておき、万が一ジャッキが外れた時に備えます。
スペアタイヤを取り付ける
次にスペアタイヤを取り出し、車に直接取り付けます。この時も一気にナットを締め付けるのではなく、ある程度手でゆるく締め込んだ所で、最後は対角線上にホイールレンチで締め付けていきます。
※ホイールナットには取り付ける向きがあります。斜めになっている方がホイールに当たるように取り付けてください。逆の場合はすぐにナットが緩んでしまいます。
仕上げに両手でナットを締め付ける
スペアタイヤが装着できたら、パンクしたタイヤをボディの下から外し、ジャッキを下げてスペアタイヤを路面に降ろします。
最後にもう一度ナットを締め付けますが、この時も対角線上に締め付けていきます。また、締め付ける力は両手で体重を掛けるくらいで充分です。足で踏んで強く締め付ける必要はありません。
※スペアタイヤはあくまでも緊急用のタイヤですから、長距離を走る事はできません。なるべく早めにディーラーや整備工場に持ち込んでパンクを修理してもらってください。