カーナビを選ぶ時には、予算と目的、自分の車へ取り付ける事ができるかどうか、しっかりと見極めた上で選ぶ必要があります。
まず始めに、自分が支払う事のできる予算を決めたら、その予算の中でどういったナビを選ぶことができるのか、じっくりと比較検討していきましょう。
取り付け方法による違い
まずは取り付け方法によって、どのナビを選ぶか決定します。カーナビの取り付け方法には、大まかに分けて次の3種類があります。
2DIN(一体型)
180mmX100mmのサイズで、ダッシュボードに直接組み込むタイプのナビです。画面とナビ本体が一体化しているため、配線が見えて汚らしくなる事もありません。
見た目の美しさを重視したい人にオススメのナビゲーションです。
1DIN
2DINタイプの半分、180mmX50mmの大きさで、ダッシュボードに組み込むタイプです。外車など、2DINタイプが使えない場合に最適です。
1DINタイプでは、モニターを設置するスペースが無いため、モニターを横にして内部に格納しておき、使用する時にスライドして2DINサイズに展開するものが好まれます。モニターが別になっていて、ダッシュボード上に設置するタイプもあります。ナビゲーション本体は他の場所に設置されます。
ポータブル
フラッシュメモリーや、SDカードを使った、小型で安価なナビゲーションです。ダッシュボード上に貼り付けて使用するものが多く、使わない時は外して自宅に持ち帰ることができます。そのため、他の自動車に移設して使うということも簡単です。
ナビゲーションは、「目的地まで正確に道案内してくれれば充分」という人にピッタリな一台です。
記憶方法による違い
次に、情報の記憶方法によっても分類することができます。それぞれの特性を理解して、自分の使用方法に合ったものを選んでください。
HDD
パソコンのハードディスクと同じ技術が使われる記憶方法です。大容量の情報を蓄えることができるため、詳細な地図情報や、沢山の音楽ソースを記憶するのに適しています。
記憶容量は、数十G~百G程度のものが多いです。
メモリー
SDカードやフラッシュメモリーを使って記憶するタイプのナビです。HDDよりも記憶容量は落ちますが、ナビ本体が安くなったり、記録された情報を取り出すスピードが早いといった特徴があります。現在主流となっているナビゲーションです。
付加機能について
ナビゲーションには、その価格と目的によって様々な機能が装備されます。はじめに自分の使用目的に合った機能を調べておき、予算に応じてその機能の装備されたナビを選びます。
地図更新
地図更新はナビゲーションの重要な機能のひとつです。インターネットを通じて自動で更新できるのか、メディアを直接取り寄せて更新するのか、また、無料更新は何年まで可能なのか、有料ならその価格はいくらなのかなど、しっかりと調べておく必要があります。
日々、道路が増え続けていく日本では、この地図更新が充分に行われないと、出先で道に迷ったときに大変なことになります。
スマートフォン連携
Android搭載スマートフォンや、iPhoneをナビシステムに接続して、専用アプリを使ってナビを操作したり、地図検索したり、好きな曲を再生することができます。
また、ハンズフリー機能と連例して、スマートフォンを直接操作することなく電話をかけることもできます。
VICS(渋滞予測)
FM電波を利用して渋滞情報を受信する機能です。ナビゲーションは紙の地図と違って、渋滞情報を考慮したルート検索ができるというのも大きな魅力です。この機能を使うためには、VICSは必須の装備となります。
2015年からはより詳細な情報を受信することのできる、「WIDE VICS」が開始されています。天気や災害情報、緊急情報などを受信するには、このアップデートされた機能が必要となります。
ETC2.0
ETC2.0に対応した機種であれば、「安全運転支援情報」を使って、渋滞の末尾の検知、合流支援情報などを受信することができます。その他にも、「広域渋滞情報」を使ったより効率の良い渋滞回避ルート検索も可能です。
その他にも、国土交通省では「ETC2.0」専用の割引制度を順次導入しています。
地デジチューナー
地デジチューナーは、13のセグメントに分割された情報を受信することができます。この中でフルセグとは、その中の12セグメントの情報を使って受信する高画質通信の事です。
逆にワンセグは、1セグメントだけを使った通信ですが、画質が落ちる代わりにモバイル機器など、移動体通信でも安定して受信することができるというメリットがあります。
さらにフルセグ方式の中で、チューナーとアンテナが2つずつ装備されたものを「2X2」、4つずつ装備されたものを「4X4」と呼びます。当然ながらチューナーとアンテナの数が多いものほど、安定して電波を受信することができます。
光学ドライブ
音楽や映像を楽しむには、光学ドライブが設置されたタイプが便利です。ブルーレイディスクに対応したナビであれば、高画質&高音質で大容量の映像データを楽しむことができます。
ドライブレコーダー連携
ドライブレコーダーに対応した機種では、ナビ本体にドライブレコーダーの映像を記録することができます。映像データと地図情報を連携することもできるので、トラブルがあった時の場所特定が容易です。
ハンズフリー&音声認識
手を使わずに携帯電話で会話をしたり、ナビゲーションに音声で命令を伝えたりといった事が可能です。目線の移動やハンドルから手を離す必要が無いので、ドライブ中の操作も安心して行うことができます。
このように様々な機能が搭載されるナビゲーションですが、同じ機能であっても、メーカーによってその使い勝手の良さは様々です。ある程度、機能が絞り込めたら自分でカーショップに出かけていき、実際に操作して自分に合うかどうか確かめておくと間違いがありません。
ナビゲーションは、取り付けまでを考慮して選ぶ
ここまでくれば、自分にぴったりな一台がすでに選べているはずです。ただし、最後にもう一つ重要なポイントをチェックする必要があります。
それは、「自分の車にそのナビが設置できるのかどうか」というポイントです。ナビメーカーやショップに問い合わせれば教えてくれるはずですので、忘れずにチェックしておきましょう。
また、ネットでは安価なナビが沢山売られていますが、こういった場所で買う場合は、その後の取り付けについても自分で手配しなければなりません。この点をおろそかにしていると、後で高い取り付け費用を払うことになり、結果的には得したのかどうか分からなくなることもあります。
あまりこの辺の事情に詳しくない人や、始めてナビゲーションを取り付ける人の場合は、少し高くなっても信頼できるディーラーや、ショップで取り付けたほうが安心です。