道路を走る時にはなるべく左側を走るよう、教習所で教えてもらったはずです。
これは、対向車との接触を避けるための合理的なアドバイスですが、時と場合によってこの「キープレフト」を変えて、車体を右側に寄せる「キープライト」で走った方が都合の良い場合もあります。
市街地の狭い道では「キープレフト」が危険となることも
例えば、人通りの多い市街地や住宅街などでは、道幅が狭いため「キープレフト」を維持していると、道路の端を歩いている人と接触しやすくなったり、住宅街の角から飛び出してくる子供を避けることが難しくなるといった事があります。
こんな時は柔軟に考え、なるべくセンターラインよりとなる「キーライト」のポジションを取った方が安全です。
最高速度の遅い市街地や住宅街では、対向車と接触する可能性も比較的低くなります。ただし対向車が大きなトラックだったり、居眠り運転をしていたり、カーブを曲がりきれずにセンターラインをはみ出して来る事も考えられますので、咄嗟の場合には状況に合わせて、左に寄ったり、速度を抑えて走ったり、停車するなどの臨機応変な対応が不可欠です。
あくまでも「キープライト」を基本としながらも、周りの状況をしっかりと観察しながら状況に合わせて柔軟に体操してください。
狭い道路の左側を子供が歩いている時
特に道の端を通学中の子どもたちが列を作って歩いているといった場合は、キープライトをさらに進ませ、センターラインからはみ出しながら運転する事も必要になります。
もちろん対向車が続々と来ている場合は、無理にセンターラインからはみ出して運転したり、子供のそばギリギリを通るのではなく、余裕を持って通過できるまで、その場で停車して対向車がいなくなるまで待ってください。
特に雨が降って路面に水たまりが出来ているような状態では、かなりセンターライン側にはみ出してゆっくりと通過しないと、子どもたちに大量の水を浴びせかける事になります。大人として弱い立場の子どもたちには、最大限の配慮をしてあげてください。
狭い商店街の道では
また商店街など狭い道を走っている時は、左のラインにはみ出すようにトラックが停車していたり、荷物が置いてあるといった事が頻繁にあります。こういった行為は厳密には道路交通法違反ですが、毎日の仕事のため仕方ないといった面もあります。
こういう状況では、走行車線上に障害物がある方が停車して対向車がいなくなるまで待つのがルールです。そのため、対向車が来ているにも関わらず、無理にセンターラインを踏んで前に進むような運転は止めてください。