地球環境の改善や、エネルギーの節約が声高に叫ばれるようになり、自動車の世界にも「エコ」を意識した車づくりが広がっています。
最新型の「プリウスPHV」では、カタログ燃費37.2km/lを記録するほど自動車メーカーの環境技術は急激に進んでいます。
そんな中、ドライバー一人ひとりにも燃費に配慮した効率の良い運転が求められますが、誰もが最新型のプリウスPHVを購入できる訳ではありません。
仮に毎年車をポンポンと買い換えるような予算があったとしても、今の車を長く乗り継いだほうが、環境にも自分の財布にも優しい生活を送ることになります。
そこで今回は、燃費を向上する走り方について、特にアクセルの操作方法を中心に解説したいと思います。
乱暴なアクセル操作は百害あって一利なし
車の燃費を向上させるには、各部のしっかりとしたメンテナンスとともに、スムーズでやさしいアクセル操作が大切です。
加速する時には、ガバッと急激にアクセルを踏み込むのではなく、じわっと優しく踏み込んでください。特に停止状態から車を動かし始めるときには、ブレーキを緩めると同時にアクセルを踏み込むのではなく、クリープ現象によってゆっくりと車が動き出すのを待ってアクセルを踏み込みます。
こうする事で、ドライバーによっては1~3km/l程度の燃費向上が見込めます。
ターボチャージャーによって加給されたスポーティな車の場合、サーキット場で3km/l程度の燃費だったものが、サーキットからの帰り道、高速道路で優しいアクセルワークを心がける事で10km/h程度の燃費となることもあります。
アクセル操作とはこれほど燃費に影響を与える要素なのです。
市街地でのアクセル操作
狭い街中で急激な加速と減速を行うような荒い運転をしていると、燃費はとたんに悪化してしまいます。
街中では、周囲に迷惑を掛けない程度に優しい加速を心がけ、一定の速度まで加速したらその速度を維持したまま走り続けます。
ブレーキングも信号機で急に減速するのではなく、余裕を持ってじわじわと減速していきます。減速中に信号機が変われば止まる事無く再び加速できる事もあるでしょう。この場合は、停止による再発進のための膨大なエネルギーを節約することになります。
このような穏やかな加減速を心がける事で、2リッターの普通車なら市街地で10km/h程度、高速道路や郊外の道では13km/l程度の燃費を稼ぐことができます。
優しいアクセル操作は車の寿命を延ばす
また、このような優しい運転は燃費を向上させるだけではなく、車に与えるダメージを大幅に減らし、車の寿命をグッと伸ばす事にもつながります。