車はその管理方法や使い方で大きく寿命を伸ばす事ができます。
車を長持ちさせるためには色々な対策がありますが、今回はその中でも、比較的簡単に出来るメンテナンスについていくつかご紹介したいと思います。
エンジンオイルは、夏と冬で使い分ける
エンジンオイルには、硬いタイプと軟らかいタイプがあります。
夏の暑い時期は「硬いタイプ」のエンジンオイルを使います。というのも、エンジンの温度が上がりすぎると軟らかいオイルでは粘度が下がりすぎてしまい、正常な潤滑効果が得られなくなる可能性があるからです。
逆に冬の寒い時期はエンジンの温度も下がりますので、硬いエンジンオイルはさらに硬くなってしまいます。このため、冬の寒い時期は軟らかいタイプのエンジンオイルの方が効率が良くなるのです。
1年間で1万キロ程度走行する人の場合は、春にエンジンオイルを硬いタイプに交換してもらい、秋の終わりに冬用の軟らかいエンジンオイルに交換してもらえば万全となります。
どの程度の硬さが自分の車に合うのかは、その車によりまちまちですので、ディーラーの整備士に相談してください。
省燃費エンジンオイルでエンジンを長持ちさせる
エンジンの負荷を減らすためには、省燃費用のエンジンオイルもオススメです。
省燃費用のエンジンオイルのエンジンオイルは、エンジンのフリクション(摩擦抵抗)を減らすように設計されているため、結果的にエンジンを長持ちさせることにつながります。
また同時にガソリンを節約することもできます。オイルメーカーのアナウンスでは、燃費を3%程度向上させる効果があるそうですから、1年に1万キロ程度走る人の場合は、2400円くらいのお金を節約する事ができます(燃費15km/l、ガソリン価格120円/lの場合)。
ガソリンタンクはなるべく満タンにする
車の燃費を良くするため、ガソリンタンクに半分以上の燃料を注入しないという人がいますが、車を長持ちさせるという面から見ればこれは逆効果です。
常にガソリンタンク内に半分以上の空間がある場合、その空間を使ってガソリンがどんどん揮発していく事になります。
この状態でしばらくガソリンを放置していると、ガソリンは徐々に劣化していき、エンジンで綺麗に燃焼出来なくなります。
当然ながら、このような質の低いガソリンばかりを使っていると、エンジンにダメージが蓄積されていきますので、結果的に車の寿命を縮めることになります。
特に普段あまり車に乗らないといった人の場合は、常にガソリンタンク内に大きな空間を空け続ける事になるので注意が必要です。しばらく車に乗らないという場合は、あらかじめガソリンタンクを満タンにしておいたほうが無難でしょう。
車を長期間放置する場合は、バッテリーのマイナス端子を外しておく
バッテリーはそのまま放っておくと徐々に電気を放電していきます。車を毎日使っているという人の場合は、自然放電の量よりも充電量の方が多くなりますので問題になることはありません。
ところが長期出張などでしばらく車を動かさないといった場合では、自然放電がバッテリーの許容範囲を超え、バッテリーを完全に劣化させてしまうことがあります。
そのため、こういった場合はバッテリーのマイナス端子を外しておき、自然放電を抑える必要があります。