日本車の耐久性の高さは世界でも高い評価を得ています。そのため、10万キロを超えたような中古車であっても、ロシアや東南アジアなどに持って行けば魅力的な商品として売ることができます。
日本車ほどではありませんが、欧州車も昔に比べれば随分と耐久性が向上しています。一部のドイツ車では、ダンパーなど消耗部品の交換サイクルは早いようですが、これは設計思想の違いによるものです。「調子の良い状態を保つため、小まめに消耗部品を取り替えて長く愛用する」という考えで車作りが行われているのです。
使用環境によって車の寿命は大きく異る
といっても空気のキレイな温暖な地域と、海が近く寒暖の差が激しいような地域とでは、同じように車を使っていても耐用年数に大きな差が生じてしまいます。もちろんオーナーがその車を大事に使っているかどうかも、寿命に関わる大きな要素となります。
日本人の場合、1年1万キロ程度の距離で乗る人が多いでしょうから、最初の車検までは特に大きなトラブルに見舞われる可能性は少ないでしょう。
ただし乱暴に自動車を扱う人の場合、5年5万キロあたりから足回りや駆動系にガタが出てくることもありますから、長く乗ろうと思っているならば、このあたりで一度しっかりと点検を受けておき、消耗パーツを一気に交換する事をオススメします。
延長保証を有効に使う
延長保証の5年に加入している人の場合は、小さな不具合であってもディーラーに申告して、無料で直せる部分はしっかりと修理してもらいましょう。
外車の場合、最大延長補償は5年となる事が多いですから、ここで小さな不具合を直しておこないと、後で何十万という修理コストを支払う事になります。
ある程度の予算がある外車好きの場合は、3年で次々と新しい車に乗り換えたり、延長保証を付けて5年で乗り換えるといった事をする人もいます。修理のための無駄な時間とお金を節約するためだそうですが、実際にコストが節約できているかどうかは怪しいところです。
負荷が少ない状況では寿命もグッと伸びる
オーストラリアでは沢山の日本車が走っていますが、平均的な日本車の耐用年数は16年にも及びます。
というのもオーストラリアでは、空気がキレイで渋滞が少なく、加えてなだらかな平地が多いため一年を通してゆったりと走り続けることができます。そのため、自動車に無理な負荷が掛かることも少ないため、結果的に車の寿命が伸びてしまうのです。
これは、日本でもなるべく負荷の少ない優しい運転を心がければ、「自動車の寿命を伸ばすことができる」という可能性を示しています。
このように自動車は使い方ひとつでグッと寿命を延ばすことが出来ます。あなたがなるべく自分の車を長く使いたいと思うのなら、急発進、急ブレーキなどの乱暴な運転はなるべく控えめにして、普段からオイルなどの消耗パーツを小まめに替え、定期的な点検をしっかりと受ける事が大切です。