高速道路では普段よりも速い速度で走っているため、ちょっとした横風で進路を乱されることがあります。
特にトンネルの出口や橋の上、防音壁の切れ目では突発的な横風を受けることがあり、普段以上に注意が必要です。
さらに、背の高いワンボックスカーやミニバン、大型SUVは、側面の面積が大きく重心も高いので、風に煽られて隣の車線に飛ばされそうになる事さえあります。
今回はそんな高速道路上の突発的な横風について、その原因と対象方法を解説する記事です。
横風を受けた時、やってはいけない危険な行為
高速道路で突発的な横風を受けた時、普通の人ならビックリして急ブレーキを踏んでしまうかもしれません。
しかし、こんな時にやってはいけない一番の行為がこの「急ブレーキ」です。
横風で不安定になっている車体がさらに不安定となり、スピンや横転などの可能性が高めることになります。
加えて急激なハンドル操作でもしようものなら、大きな事故へ発展しても不思議はありません。
車体の安定感を取り戻すには
こんな時はアクセルを軽く踏み込み、そこからゆっくりと加速してください。自動車は「加速することで安定する」という特性を持っているからです。
ただし、加速するといっても急激な加速はいけません。あくまでも緩やかに加速することが大切です。急激な加速を行えば、かえって車体を不安定にしてしまいます。
後は風に流されないようしっかりとステアリングを押さえ込み、慎重に進路の修正を行ってください。
急激な横風でパニックにならないために
「そんなことを言われても、急に横風に吹かれたら怖くてブレーキを踏んでしまうよ」という人も多いでしょう。
そんな人には「あらかじめ走る予定地域の天気予報を調べておく(特に風の強さ)」とか、高速道路上に設置していある「吹き流し」と呼ばれる風量計や電光掲示板で風の強さを確認するという方をオススメします。
「吹き流し」とは、突風の吹きそうな場所に設置してある、鯉のぼりのような形をした風量計のことです。この風量計が斜めにたなびいている程度であれば問題ありませんが、真横に吹き流されている場合は相当強い風が吹いていることになります。
高速道路上に設置してあるこのような情報源を確認していれば、「急に横風に吹かれてパニックになる」なんてことはありません。
あらかじめ強い横風が吹いていると分かっている場合の対処法
最後に、天気予報や高速道路上の吹き出し、電光掲示板によって、あらかじめ強い横風が吹いてることが分かっている場合の対象法について解説します。
そんな時はスピードを落とし(もちろん急ブレーキは厳禁です)、ステアリングをふだんよりも多少強め(あまり強く握りしめると、かえって柔軟な操作を阻害することになります)に握り込みます。後は、不用意な急ハンドルや急ブレーキを避け、そのまま車線に沿って走り抜けましょう。
自分の車が安全に走り抜けたとしても、急な横風で周りの車がパニックを起こすこともあります。そんな場合に備え、前後左右に十分な車間距離を取ることも忘れないでください