普段、都会を走っている人には想像も付かないことでしょうが、地方の田舎道では「突然動物が道に飛び出してくる」なんて事は日常茶飯事です。
道路で車に撥ねられて死んでいる狸やイタチ、蛇、時にはイノシシを見ることもあります。こういった動物たちが飛び出してくると、どうしても咄嗟にハンドルを切って避けようとしたり、急ブレーキを踏んだりして、逆に交通事故に繋がることがあります。例えば、急激なブレーキによって後続車両とぶつかったり、ハンドルさばきを間違えて側道に飛び出したり、反対車線の車と正面衝突するといったケースが考えられます。
そのため、「避けられない時にはそのまま直進しろ」なんていう乱暴な人までいます。確かに直進すれば大きな交通事故は避けられるかもしれませんが、咄嗟にそこまで冷静な判断ができるかどうか秋ろーにはちょっと自信がありません。
帰宅途中に鹿と衝突!
今回ご紹介する「こぼれ話」は、そんな動物の多い田舎に住むOさん(55)のエピソードです。
Oさんは、ガソリンスタンドを経営しているのですが、ある日、仕事の帰りに近くのお寺を通りかかった時のことです。
物陰から飛び出してきた大きな動物を避けきることができす、そのまま衝突してしまいました。
事故の衝撃によって気絶しているその動物に近づいてみると、大きく立派な角を持つ大鹿です。しばらく眺めていると、急に気がついたのか立ち上がり、後ろ足を引きずりながらも森の奥へ消えていきました。
「この辺りには鹿が出ると聞いていたが・・・」とあっけにとられていたOさんですが、しばらくすると自分の車の事が気になって車に戻ります。
鹿よりも重症を負ってしまった軽自動車
「あの大鹿が足を引きずるくらいですんでいるのだから、自分の車も大したこと無いだろう」と思いきや、ボンネットは大きく凹んで、左のヘッドライトも完全に破壊されていました。
相手が軽自動車とはいえ、人間だったらこうはいきません。野生動物の力強さをまざまざと感じさせるエピソードですね。
軽自動車の修理費用はなんと10万円
運が悪いことにこの車、Oさんの持ち物では無く、愛車を修理に出している間の台車です。業者に修理の見積もりを訪ねてみると、なんと10万円の費用が掛かるという事になりました。
「あの大鹿め、修理代の代わりに角でももらっておくべきたっだ」とOさん、後で悔やんでみても始まりませんね。
ただ、ただの恨み言とはいえ角だけで許してやろうとは、ちょっと優しいじゃありませんか。