新型 BMW 3シリーズ 318i SE セダン(F30)【試乗評価】最廉価グレードながら、軽快なハンドリングと上質な乗り味 [DBA-8E15]

今回は「新型 BMW 3シリーズ 318i SE セダン(F30)」を試乗レポートいたします。
BMW 3シリーズは2012年のモデルチェンジで6代目となりました。その中でもこの「318i SE」は2016年に追加された最廉価グレードで、車両本体価格は409万円とお求めやすい価格となっています。

また2015年にはメカニズムの改良を含むマイナーチェンジが行われています。

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外観

全長4645mmX全幅1800mmX全高1440mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2810mmとなります。

フロント

ヘッドライト内のリフレクター形状が改められ、加えてフロントバンパー形状も立体感が増しているため、わずかに精悍な印象を強めています。ワイド&ローの低く身構えるような面構えも健在です。

また、この318iSEは廉価グレードでありながら、最新の「LEDヘッドライト」が標準装備されています。

サイド

ロングノーズ&ショートデッキの流麗なFRルックです。サイド周りのスタイリングは、ディティールも含めてマイナーチェンジによる変更はありません。

リア

マイナーチェンジにより、わずかにリアコンビランプ内のリフレクター形状が改められ、立体的で引き締まった印象に整えられています。

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内装

マイナーチェンジにより内装に使われている素材が見直されており、上質感が向上しています。

メーターナセルには大きな二眼メーターが装備され、視認性も良好です。

ナビゲーションなどを表示させるワイド液晶モニターは、インパネ中央のフローティングポジションに設置されています。視線移動の少なさとともに、エアコンや送風口のレイアウトを邪魔する事のないようにとの配慮がされています。

シート

フロントシートは、適度なサイズ感のある座りやすいシートです。表面にはコシのあるパッドが装備され、体が沈み込んで疲れる心配もありません。

後席には、ロングホイールベースを活かしたゆったりとしたスペースが確保されています。リアシートの座面、シートバックとも適正な形状で中距離(30km)程度なら疲れることはありません。

荷室

荷室には、たっぷりとした奥行きと高さ、幅が確保されており、家族4人で1泊旅行程度なら余裕で行けます。荷室の奥はリアシートのシートバックと一体になっており、シートバックを倒すことで更にスペースを拡大することができます。

静粛性

他の3シリーズと同様に、入念な遮音対策が施されており、車内に不快なノイズが進入することはありません。

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エンジンとミッション

1498ccの直列3気筒DOHCターボエンジンに、8速ATが組み合わされます。
エンジンは、136ps/4400rpmの最高出力と、22.4kgf・m/1250rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量は1550kgで、JC08モード燃費は、17.2km/lとなります。

エンジン

乗ってみるまでは「1.5トンを超えるボディに、1.5リッター3気筒エンジンって大丈夫なの?」という気持ちが少なからずありましたが、ハンドルを握るとそんな疑念は消えて、BMWらしい芯のある力強い走りをしてくれます。最新のダウンサイジングターボとあって、ある回転から唐突にパワーが立ち上がるという悪癖もありません。

特に最大トルクは1250回転と極めて低速域から発生しているため、日常域でパワー不足を感じることはありません。

といっても320iなど上級グレードと比べると絶対的なパワーは小さいので、完成度の高い足回りのポテンシャルを十分に引き出すことはできません。まあ、318iを買うようなユーザーは、普段使いがメインでスポーツ走行をすることは無いでしょうから大した問題ではありませんが。

気になる3気筒エンジンのフィールは、4気筒エンジンには劣るものの、バランサーシャフトが備えられていることもあって、軽快でスポーティな気持ちの良いフィールを持ちます。これは3シリーズに入念に施された遮音材が、3気筒エンジンの不快なノイズを上手にフィルタリングしているためだと思われます。

トランスミッション

組み合わされるトランスミッションも優秀で、継ぎ目のないシームレスな変速感と、パワーのダイレクトな伝達フィールを両立しています。

足回りとハンドリング

前輪にダブルジョイント・ストラット式サスペンション、後輪には5リンク式サスペンションが装備され、前後ともにスタビライザーで強化されます。

足回り

基本的に足回りの基本構造は上級グレードと変わりません。そのため、3シリーズ共通のしなやかで芯のある上質な乗り心地を感じることができます。

ハンドリング

軽量な1.5リッター3気筒エンジンが鼻先に搭載されているため、3シリーズで最も軽快感のあるハンドリングを持ちます。ロードインフォメーションも豊富で操る実感にあふれています。コーナリングではしなやかに身をかがめながら、ドライバーの意図に従って自然に旋回をはじめます。リニアで気持ちの良いステアリングフィールです。

その他

車両の緊急時には、「BMWコールセンター」に通信を接続することで、消防車や警察など緊急車両の手配を行うことができます。加えて、車両の状態をBMWディーラーに自動送信したり、故障を通知する機能を持った「BMW コネクテッド・ドライブ」が搭載されます。

オプションで「前車接近警報、衝突回避・被害軽減ブレーキ」、「車線逸脱警告システム」、「車線変更時の斜め後方接近警報」など先進安全技術を選ぶことができます。

評価のまとめ

走りの上質感やゆとりのあるパワーでは当然上級グレードの方が優れますが、318iにはこのグレードにしかないハンドリングの軽快感があります。

こういう最廉価グレードは「見せグレード」と言って、安さにつられてディーラーに行くと、あの手この手で誘導されて結局装備の充実した「318i」や上級の「320i」などを進められることが多いです。もちろん、最終的な決定権はあなたにありますので、ここはしっかりした意思を持ってディーラーに赴いてください。

対象となるユーザー

この318iSEは、「3シリーズの上質な乗り心地やハンドリングは気に入ったが、有り余るほどのパワーはいらない」という人に最適なグレードです。

また、「3シリーズのかっこいい外観やブランドが欲しいが、予算が少し足りない」といった人にもオススメできるグレードです。

価格

価格 | 4,090,000円(税込み)

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ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)