新型 アウディ A4 オールロードクワトロ【試乗評価】たくましいアウトドアテイストの外観とゆったりとした上質な走り [ABA-8WCYRA]

アウディ・A4 オールロードクワトロのアイキャッチ

今回は「新型 アウディ A4 オールロードクワトロ」を試乗レポートいたします。
アウディ A4 オールロードクワトロは、2016年のモデルチェンジで2代目となりました。ステーションワゴンベースのクロスオーバーSUVです。

ベース車両には「アウディA4アバント」が使われ、前後の樹脂バンパーやサイドシルカバーを追加する事で、力強いアウトドアイメージを感じさせます。

※動画はドイツ仕様の「アウディA4オールロードクワトロ」です。

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外観

アウディ・A4 オールロードクワトロのフロント

全長4750mmX全幅1840mmX全高1490mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2820mmとなります。

先行して発売されている「アウディA4アバント」の外装をベースとしつつ、前後には樹脂製の黒いバンパーと、サイドシルにもカバーが施され、逞しさと知的な上品さが同居するスタイリングとなっています。

フロント

アウディ・A4 オールロードクワトロのフロントフェイス

凛々しい表情を持つ「アウディA4アバント」のフロントフェイスを生かし、直線基調のスッキリしたフロントバンパーが装着されています。これなら都会のホテルに乗り付けても、リゾートの別荘に停めても、どちらにもバッチリとハマりますね。

サイド

短かく切り詰められたフロントオーバーハングと、強く傾斜したDピラー(前から4番目の柱)がスポーティな印象のサイドビューです。

加えてこの「アウディA4オールロードクワトロ」では、拡大されたホイールアーチに黒い樹脂製のフェンダーカバーが装備され、逞しさを演出しています。

リア

アウディ・A4 オールロードクワトロのリア

リアエンドになるほど絞り込まれるスポーティなシルエットに加え、リアバンパー下部には樹脂製のアンダーカバーが装備されるため、見た目の印象はベース車両の「アウディA4アバント」よりさらに引き締まって見えます。横に細長いリアコンビランプと相まって、きりりとした凛々しさがあります。

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内装

アウディ・A4 オールロードクワトロのインテリア

アウディA4」の内装がそのまま流用されているため、上質感や居心地の良さに不足はありません。未来的テイストの取り入れられた高品質な内装デザインです。

メターナセルには、液晶パネルによる「バーチャルコックピット」が装備され、ドライバーの任意によって通常のスピートメーターの他に様々な情報を表示することができます。

シート

アウディ・A4 オールロードクワトロのフロントシート

フロントシートには、サイズと厚みのある座り心地の良いシートが装備されます。芯材にはドイツ車らしいしっかりとした硬さとコシがあり、長時間ドライブしていても疲れることはありません。

リアシートもフロントシート同様にしっかりした構造があたえられています。座面の大きさ角度ともに適正で、長い時間でも快適に座ることが可能です。

荷室

荷室は「アウディA4アバント」の美点をそのまま受け継いでおり、たっぷりした容量と使い勝手の良い形が与えられています。4人家族でキャンプをするくらいなら朝飯前でしょう。

静粛性

ロードノイズのこもりやすいステーションワゴン形式のボディですが、遮音材がしっかりと施されているため、室内の快適性と静粛性は高いレベルに保たれています。

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エンジンとミッション

1984ccの直列4気筒DOHCターボエンジンに、7速DCTが組み合わされます。
エンジンは、252ps/5000-6000rpmの最高出力と、37.7kgf・m/1600-4500rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量は1680kgで、JC08モード燃費は、14.6km/lとなります。

エンジン

2Lのダウンサイジングターボでありながら、大排気量自然吸気エンジンのような滑らかで力強い加速感があります。滑らかで上品な6気筒のような回転フィールは絶品です。

加速を必要とされる合流や急な上り坂でも、パワーが不足してイライラさせられる事はありません。ボディの軽量化と相まって、低速から高速まで全域でリニアな加速感を味わう事ができます。

トランスミッション

組み合わされるトランスミッションは、評判の高い7速DCT(デュアルクラッチ・トランスミッション)です。デュアルクラッチらしい、ダイレクトでキビキビとした反応はそのままに、トルコン式ATと較べても遜色のないレベルのスムーズさを持ちます。

低速トルクの厚い新開発エンジンとの相性も良く、力強くスムーズな加速をバックアップします。

足回りとハンドリング

前後共にダブルウィッシュボーン式サスペンションが装備され、同時にスタビライザーで強化されています。

アウディのクワトロシステムは、長い間、完全なフルタイム4WDが大きな特徴となっていましたがが、今回の「オールロードクワトロ」では新世代の4WDシステム「クワトロ・ウルトラ」が導入されています。

この新しい4WDシステムは、安定した巡航時など後輪のトラクションが必要のないシーンで、センターデフによる駆動力の切断だけではなく、後輪側に新設されたクラッチで後輪とプロペラシャフトの接続を切り、後輪が無駄にプロペラシャフトの抵抗を受ける事の無いように制御されます。

この結果、今までの4WDシステムが宿命のように持っていた、燃費効率の悪さを大きく改善しています。

乗り心地

車高が上げられ、加えて大きな18インチタイヤを履いていますが、乗り味に違和感は少なく普通のステーションワゴンのように走る事が可能です。ただ、ベース車両となる「A4アバント」の洗練された走りと比べてしまうと、若干ゴツゴツした感じや良い意味でのゆったり感のようなものがあります。これはオフロード風の外観や悪路走破性とトレードオフの関係にあるものです。

ハンドリング

A4アバントに比べると、多少ロールを許容するセッティングが取られています。ただ、しなやかによく動くリアサスが組み合わされているため、トラクションが抜けて不安定になるようなことはりません。じわっとゆるやかなロールをしながら、自然な挙動で意図したラインを正確にトレースしていきます。また、トラクション配分が若干後ろ側に振られていることもあり、FRのような爽快感が感じられます。

評価のまとめ

新しい「アウディA4オールロードクワトロ」は、ベースとなる「アウディA4アバント」の端正で完成後の高い外観と、アウトドア風の力強い風貌を併せ持った「頼りがいのあるスマートさ」が大きなアピールポイントです。

メカニズムにも完成度の高いアウディA4のものがそのまま流用されているため、走りの内容で後悔させることはありません。加えて、最低地上高の嵩上げと、ワイドトレッド化が行われているため、悪路走破性は通常のクロスオーバーSUVに勝るとも劣らないものがあります。

対象となるユーザー

新型アウディA4オールロードクワトロは、ゴツゴツとした外観を持ったSUVの外観が苦手で、街中ではスマートな外観で乗りこなしたいが、ここぞという場面ではしっかりした悪路走破性も欲しいとおもっている人にピッタリな、都会派の「クロスオーバー・ステーションワゴン」と言えます。

価格

価格 | 6,580,000円(税込み)

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クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)