ドイツにある自動車専用道路「アウトバーン」は、日本に住んでいる我々でも知っている世界的に有名な高速道路です。
「通行料金がかからないんでしょ?」とか、「速度制限がないんだってね!」とか言った話題がまことしやかに囁かれますが、実際の事情はそれとは少し異なります。
今回は、この「アウトバーン」について詳しく解説してみたいと思います。
目次
- アウトバーンとは?
- 速度無制限の区間は全体の半分
- ユーロ設立以降、アウトバーンの維持管理コストが増大!
- アウトバーンで車を運転するには?
アウトバーンとは?
アウトバーンは、「auro(自動車)」と「bahn(専用道路)」を組み合わせた言葉で、英語の「out」とは関係ありません。
基本的に「速度無制限」かつ「通行料金無料」で間違いありませんが、実際には50%の道で速度制限が実施されており、業務用トラックの通行にはETCによる課金が行われています。
速度無制限の区間は全体の半分
速度無制限の区間では、推奨運行速度が130km/hと定められていますが、実際にはこれ以上の速度で運転している車が多いようです。また、日本と同じように自動速度取締機による「ネズミ捕り」が行われいますが、日本と違って速度が少しでも超過していれば直ぐに取締の対象となります。
都市部に近いポイントでは、交通量が多いため速度規制が行われています。また、道路が傷んでいたり、交通事故の多い区間でも速度制限が実施され、現在はアウトバーンにおける総延長距離のおよそ半分の区間で「速度制限」が実施されています。
そのため、昔のように何百キロも出して「アウトバーン」を楽しもうとするなら、交通量の少ない地方に行くしかありません。
ユーロ設立以降、アウトバーンの維持管理コストが増大!
ユーロ設立以前では、「アウトバーン」の走行に特別な料金は掛かりませんでした。
しかし、現在ではユーロ設立により「人」「モノ」「金」の移動が自由化されたため、それに伴ってアウトバーンの役割も大きく増加することになり、ドイツ一国で維持管理を続けることは困難となってしまったのです。
そのため、最近では業務用トラックの通行に対してのみ、「ETC」を使って課金が行われるようになったのです。
アウトバーンで車を運転するには?
あなたがアウトバーンを車で走行しようとするなら、日本の「普通自動車免許」と「国際免許証」が必要になります。国際免許証は日本の自動車免許があれば発行してもらうことができますので、実質的には日本の普通免許証だけで運転できるという事になります。
もしドイツに旅行する機会があれば、ぜひ国際免許証を取得して「アウトバーン」を走行してみてください。あなたが自動車好きなら一生の思い出に残る素晴らしい経験となるはずです。
また、ドイツに行く前には、念のため、ドイツの交通ルールをしっかりと予習しておくことをオススメします。言葉のあまり通じない国で警察のご厄介になる事ほと、面倒な事はありませんから。