2017年に発表される予定の改良型EVゴルフは、バッテリー性能が大幅に改善されており、計画通りに行けば50%以上の性能向上が実現する事になります。
目次
- 航続距離は125マイル(約201km)
- 発売されるのは5ドアモデルのみ
- バッテリー性能が大幅に向上!
- 電気モーターの出力も向上!
- 外観は?
- フォルクスワーゲン 今後のEV戦略
航続距離は125マイル(約201km)
独フォルクスワーゲン社は、欧州のテストコースにおいて186マイルの無充電走行を実現したと発表しています。ただ、このテストモードは現実の走行状況との乖離が多く、あまりあてにできません。
実際の走行モードに近いとされている、アメリカの「EPA」システム上でテストした場合を考えると、より現実的な125マイル程度となるのが妥当な線でしょう。
発売されるのは5ドアモデルのみ
5ドアモデルのみとなった2016年度版EVゴルフは、2016年度ロスアンゼルス・モーターショーで発表され大きな話題となりましたが、2017年度版ではワゴンやミニバンなどのボディバリエーションが追加されるのでしょうか?
将来のフォルクスワーゲンは、どんどん電気自動車にシフトしていくと公式に発表しています。ただ、今時点でそれほど販売台数の見込めない電気自動車のバリエーションを、急激に増やすことはありえません。そのため、2017年度版EVゴルフも5ドアモデルのみとなるでしょう。
ただし、販売台数が順調に伸びていけば、多くのボディバリエーションを拡大していくはずです。
バッテリー性能が大幅に向上!
2017年度版EVゴルフのバッテリーは、セルのエネルギー容量が向上しており、バッテリー容量全体では24.1kWhから35.8kWhへとブーストアップしています。
バッテリーへの充電時間についても改善されており、1時間で80%までのチャージが可能です。ただし、バッテリーをフル充電しようとすれば、6時間以上の時間が必要になります。
急速充電については、買い物や食事の途中で使うことになるでしょうから、80%まで充電されるなら十分な性能だと思います。また、充電ステーションのあるガレージに一晩置いておけば、フル充電にすることができますので日常使用で困ることは無さそうです。
電気モーターの出力も向上!
また、新型EVゴルフはパワーにおいても大きな進化を遂げています。強化されたバッテリーに接続される、新しい電気モーターユニットは20bhpの出力向上が行われ、134phpの最大パワーを発揮します。最大トルクにおいても199lb ftから、214lb ft(29.6kgfm)へと大きく向上しています。
電気モーターにおける最大トルクは、ほぼゼロ発進の時から出力されることになるため、29.6kgfmであればホイールがスピンするほどの爆発的な加速が可能になるはずです(言うまでもありませんが、トラクションコントロールが入っていればそのような事態は起きません)。
外観は?
ヘッドライトとリアコンビランプにはLEDライトが使用され、フロントグフリルには青い差し色が施されたEV専用グリルが装備されます。また、C型のドライビングランプは、EVゴルフ専用装備としてフロントバンパー内に配置されます。
さらに運転席には「ジェスチャー制御」が実装された12.3インチ液晶パネルによる「バーチェル・インストルメントパック」が備わります。これにより、現行のゴルフに装備されていたピアノブラックのセンターパネルが廃止され、室内の雰囲気がぐっと向上しています。秋ろーはこのピアノブラックのパネルがどうしても好きになれなかったので、この変更はとても嬉しいです。
フォルクスワーゲン 今後のEV戦略
フォルクスワーゲンは、このEVゴルフを始めとする電気自動車を開発、増産する事により、「ディーゼル排出ガス不正問題」でアメリカにおいて急落しているイメージの回復と、販売台数の増加を計画しています。
同社の基幹モデルとなるゴルフを使って実用に耐えうる電気自動車を開発していることからも分かる通り、その意気込みには相当のものが感じられます。
(参考:CAR Magazine website)