電気自動車の本格的普及に必要な技術とは【電気自動車】

現在、世界各国の自動車会社が電気自動車の本格的な普及のため、パワー半導体やバッテリーなど次世代電気自動車のために必要な技術開発を熱心に行っています。

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電気自動車の開発ロードマップ

これは日本の自動車メーカーも例外ではなく、2030年には電気自動車の性能を7倍にすると同時にコストを1/30に圧縮するという目標を立てています。

そのため、プラグインハイブリッド(PHEV)や電気自動車(EV)などの次世代クリーンエネルギー自動車の開発を、産官学が一体となって推し進めています。

このプロジェクトの中心となっているのが、「独立行政法人 新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)」です。この「新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)」は次世代クリーン自動車の研究開発と普及促進を担う研究開発機関で、中でも最近の研究課題として特に注目されているのが「バッテリー技術」とパワーコントローラに使われる「パワー半導体」の技術開発です。

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バッテリー技術は次世代電力網の核

電気自動車の使い勝手を大きく向上させる可能性を秘めているのが、バッテリー技術の機能向上です。現在の電気自動車は航続距離が数百キロとガソリン車に匹敵する性能を獲得しつつあります。

しかし、充電スタンドが整備されつつあると言ってもその数はまだまだ少なく、急速充電に10分程度かかることを考えると使い勝手はガソリン車に遠く及びません。

バッテリー技術が向上して現状よりさらに航続距離が伸びることになれば、この使い勝手も随分と良くなるはずです。

また、バッテリー技術の向上は電気自動車のためだけではなく、次世代電力網(スマートグリッド)を含めた社会全体のエネルギー効率の向上にも大きく貢献します。

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次世代電力網(スマートグリッド)とは

次世代電力網(スマートグリッド)とは、電力の消費と生産をリアルタイムで把握することによって、社会全体でのエネルギー効率を向上させようという仕組みです。

この仕組みは太陽光発電や風力発電などのクリーンエネルギーと組み合わされますが、こういった発電方法は自然を相手にしているだけにいつも安定して同じだけ電力をつくるという事が苦手です。

この時必要となるのが余った大量の電力を一時的に保存することができる「高性能な次世代バッテリー」というわけです。

パワーコントローラの機能向上

このバッテリーと共に合わせて重要となる技術が「パワーコントローラ」です。
パワーコントローラは電力の出力を自由に調整するための回路ですが、これが電気自動車に組み込まれることで、本来出力調整のできない電気モーターの出力を任意にコントロールすることができるようになります。

パワーコントローラの技術はここ30年で100倍以上の機能向上を遂げていますが、電気自動車においてはバッテリーの容量アップや燃費向上、スペース効率向上のためさらに大幅な進化が求められています。

パワーコントローラの核となるパワー半導体

このパワーコントローラの核となる素材技術が「パワー半導体」といわれるものです。

現状のパワー半導体はシリコンを素材として作られていますが、このシリコンの数倍の物性を持つ「シリコンカーバイド」という新しい素材によりさらに性能を向上させることが可能です。

この「シリコンカーバイド」はパワー半導体の性能を表す数値として代表的な「絶縁破壊電界」と「熱伝導率」で通常のシリコンをはるかに上回る性能を持ちます。

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クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)