ヨーロッパを中心に絶大な人気を誇るラリーですが、日本でも様々なラリーが毎年開催されています。
ものすごいスピードで車を斜めに向けながら、悪路を疾走するラリーカーはなんとも言えないかっこよさと迫力があります。
今回は、そのラリーについて魅力とともに簡単にご説明したいと思います。
公道を使ったレース
ラリーの大きな特徴の一つに、定められたサーキットを走るのではなく、サーキット以外の公道を使ってレースが行なわれるということが挙げられます。このサーキット以外の公道には、舗装された道路の他に未舗装の悪路も含まれます。
そのため、レース中はこの路面の状況(舗装、土、水、砂など)を的確に読み取りながら、正確なドライビングをしなければ速く走ることはできません。
また、この公道を走るレースという特徴は、他のレースにはない大きなラリーの魅力でもあります。同時に、自動車好きが集まって自然発生的に行われていたであろう、創明記の原始的な自動車レースに一番近いスタイルでもあります。
ドライバーの他にナビゲーターが同乗する
もう一つの大きな特徴として、助手席に地図を読み取りながら、時間や速度を計算するためのナビゲーターが同乗していることが挙げられます。
ラリーは、決められたサーキット内を何周も走る通常のレースと異なり、公道を長時間に渡って走り続けるという過酷なレースです。そのため、通常すべてのコースをドライバー一人で覚えてしまうことは不可能です。ナビゲーターはこのコース情報を先回りしながら、逐一ドライバーに教えてあげるのが主な仕事です。
悪路ではボンボン飛びはねるように走り抜けるラリーカーの中で、冷静に地図を読み取りながらドライバーに正確な情報を提供するのですから、強靭な体力と精神力、加えてドライバーへの大きな信頼感が必要となります。
ラリーの魅力
ラリーにはサーキット外の公道を走るといった特殊性から、他のレースとは違った魅力があります。
コースごとに特性が大きく異なる
特に土や砂のような未舗装路では、その日の天気によって同じコースが全く違った表情を見せます。また、コースは基本的に複雑なレイアウトを持った公道ですから、同じコースであっても1度目、2度目と走るたびに新しい発見をすることが少なくありません。
ナビゲーターとのチームワークが大切
基本的にどんなモータースポーツでも、数人のチームが必要になるため、一人でレースに参加することはできません。ただし、ラリーの場合はこのチームに加えて、ナビゲーターの存在がとても大切です。
ドライバーとナビゲーターの個々の能力はもとより、この二人の相性がとても重要になります。人間が二人以上集まれば、必ずトラブルを含めた人間ドラマが生まれます。こうした関係を乗り越えながら、勝利を手にするところにラリーのもう一つの魅力があります。