現在、プレミアムブランドや、高級スーパーカーブランドで大流行しているSUVですが、ついにランボルギーニからもプレミアムSUVが発売されるようです。
自動車ニュースサイトの「Automotive News Europe」によると、この2018年に発売が予定されている、ランボルギーニブランドのSUVの詳細について、CEOのステファノ・ドメニカリが言及したそうです。
ソフトなランボルギーニ
老舗スーパーカーブランドとして猛牛をシンボルマークにするランボルギーニは、スポーツカーの中でも荒々しいイメージのブランドです。
しかし、2018年に発売されるプレミアムSUVは、ランボルギーニの荒々しいイメージから一転して、ソフトなイメージの車になります。また、そのターゲットは暑苦しい男性ではなく、女性やファミリー層です。
ランボルギーニCEOが語る
このSUVについて、5月から同社CEOに就任したステファノ・ドメニカリは、「フォルクスワーゲングループの一員となったランボルギーニは、それに伴ってイメージの変化を求められています。長年君臨し続けた、ムルシエラゴやガヤルド、アヴェンタドールの切れ味鋭いV12エンジン及び、V10エンジンから、今後数年間で次の新しいランボルギーニのイメージをお見せできるでしょう」と語っています。
また、「雄牛は常に積極的な動物ですが、私たちは将来に向けて新しい哲学を学ぶ必要があります。それは、雄牛は穏やかな一面も持ち合わせているということです」とも述べています。
この新しいSUVは2012年の北京モータショーで発表された「Urus concept」がベースとなります。この新しいモデルの発売に伴って、ランボルギーニでは現在の生産能力を倍増する計画を持っています。
ターゲット
この新しいSUVのターゲットとなる層は30〜45歳の女性及びファミリーです。その人達は自分自身を人生の主人公だと感じ、非常に個人的な生活を大事にするという考えを持つ人たちです。昨年のランボルギーニにおける女性の割合は5%にすぎませんが、このSUVの発売によって大きく女性の割合が増えることは、ランボルギーニにとって大きな意味を持ちます。
統計によると、全自動車のユーザーに占める女性の割合は40%ですが、小型SUVでは53%、プレミアム小型SUVでは48%の女性がユーザーが存在しています。つまりこのSUVの発売で、ランボルギーニが女性ユーザーを獲得する可能性はたっぷりとあるわけです。
パワーユニット
現段階で搭載が予想されるエンジンユニットは、V8のターボエンジンで、最高出力は600馬力くらいになるとの事です。排気量については言及されていませんが、カイエンが3.2LのV8ターボエンジンで450PSですから、ランボルギーニ製のSUVにはそれ以上のエンジンが積まれることになるでしょう。
発売後の展開
このSUV市販後の展開については、ランボルギーニの象徴ともいうべきV12エンジンの搭載、ハイブリッドエンジン化などが考えられます。また、その後技術的な発展によっては、完全な電気自動車へと展開される可能性もあるということです。ただし、ディーゼルエンジンに関しては、全く可能性はないと言及しています。
まとめ
このランボルギーニ製SUVの呼び水となったのは、間違いなく同グループ内のポルシェ製SUVカイエンの大成功でしょう。
ランボルギーニでは、このSUV発売に伴って生産能力を倍増すると言っていますが、果たして女性にランボルギーニというブランドが認知されているのか、あのカクカクしたランボルギーニのデザインが女性に受けるのか興味は尽きません。
フォルクスワーゲングループの一員となった今、まさか市場調査を全くしていないという事もないでしょうから、心配はいらないと思いますが。
(参考:Automotive News Europe)