冬用タイヤには、大きく分けてスタッドレスタイヤとウィンタータイヤがあります。
スタッドレスタイヤは、柔らかいゴムを使う事で、ツルツルのアイスバーンや雪道でもしっかりと路面を掴み、グリップするように設計されたタイヤです。
対するウィンタータイヤは、サマータイヤに近い乾いた路面での快適な走行性能と、そこそこの雪道やアイスバーンでのグリップ性能を両立させたバランス型のタイヤで、特にヨーロッパを中心に販売されています。
今回はこの冬用タイヤの交換時期と、長持ちさせるための保管方法についてご紹介します。
冬用タイヤの交換時期
みなさんが、冬に入る前に冬用タイヤに交換する時期はいつ頃でしょうか?
おそらく、来週雪が降りそうだからとか、そろそろ朝方に路面が氷りそうだといった天気予報から判断して交換しているのではないでしょうか?
ただ安全性や経済性から考えると、もう少し早いタイミングでの交換がオススメです。
冬になって気温が7度以下に下がってくると、サマータイヤのトレッド面が硬くなり、タイヤが摩耗しやすくなります。また、タイヤのトレッド面が硬くなると、制動距離も大きく伸びてしまい大変危険です。
つまり、このサマータイヤが硬くなり始める7度前後で冬用タイヤに替えるのが、一番ベストなタイミングであるといえます。
冬用タイヤの保管方法
冬用タイヤは高温や直射日光にさらされると、サマータイヤ以上に急激な劣化をおこします。
冬用タイヤが雪上性能を十分に発揮できるのは3年程ですが、夏の間の保管方法を間違えると、次の年にはもうトレッド面の柔軟性が失われてしまい、冬用タイヤとしては使えない事もあります。
冬用タイヤの劣化を防ぐためには、保管する前ににしっかりと水洗いを行い、融雪剤や汚れをしっかりと落とします。その後、水気を完全に拭き取り乾燥させたら、風通しの良い冷暗所(25度以下)の環境で平積みにして保管してください。またその際は、タイヤの負担を軽減するために、空気圧を指定値の半分程度に下げておいてください。ただ、ホイールを外しタイヤのみで保管する場合は、カーショップで売られているタイヤラックを使ってください。
雪上性能が失われた冬用タイヤ
冬用タイヤは摩耗が半分ほど進むと、タイヤの途中にプラットフォームと言われる段差が表れます(この段差の位置はタイヤのサイドウォールに「▲」マークで印されています)。このプラットフォームが表れると冬用タイヤとしては使えませんが、サマータイヤとしてはまだしばらく使う事ができます。