今回は「新型ダイハツ タント X SAⅡ」を試乗レポートいたします。
ダイハツタントは今回のモデルチェンジで3代目となりました。
ターボエンジンの使い勝手や、カスタムの外観についてお知りになりたい方は、「新型ダイハツ タント カスタム」のページをご覧ください。
外観
全長3395mmX全幅1475mmX全高1750mmのボディサイズを持ちます。またホイールベースは2455mmとなります。
すっきりした優しさのある外観を先代から引き継ぎつつ、Aピラーを若干立ち気味にレイアウト、各部のデザインも少し重量感のあるどっしりした印象に変更しています。
フロントフェイスは、先代の優しい表情から、今回は少し凛々しさのある表情を与えられています。
サイドビューにまわると、Aピラーを立ち気味に変更、Dピラーも先代の半円形から丸みの残る四角い形に変更されています。
またリアコンビランプについては、先代までの横長基調から、縦型のがっしりした形にリデザインされています。
これにより全体の印象は、先代のやさしい印象をある程度残しつつ、どっしりした重量感を感じさせるものになっています。
内装
シンプルで清潔な印象の内装デザインで、プラスチックの質感も高くコンパクトカー並みです。
見やすい大型センターメーターと、使い勝手の良さそうなセンターコンソールがレイアウトされます。
ベージュと濃いグレーの内装色も、おしゃれで感じのいい配色です。
フロントシートはサイズも適正で、適度な硬さを持った疲れにくいシートです。
またリアシートは、平板でストロークも不足しており、1時間くらい乗っていると腰が痛くなりそうです。近場への移動なら問題ないでしょう。
このタントの助手席側のスライドドアは、Bピラーの無い広々とした開口部が売り物です。
今回は、運転席側のスライドドアも追加されており、利便性が向上しています。運転席側スライドドアはBピラーがあるタイプです。
このスライドドアを追加したことで、車両重量が増えていますが、ボディ各部に樹脂パネルを多様することで、実質的な増加を10kgに抑えています。
ホイールベースは先代から35mm短くなっており、そのぶん室内長も短くなっています。
しかし、タントの後席にはロングスライドシートが装備されており、このスライド機構を使えば十分以上の足下スペースが確保できます。
軽自動車にしては遮音性が高く、エンジンのノイズも控えめなので、車内はコンパクトカー並みの静かさです。
エンジンとミッション
660cc直列3気筒DOHCエンジンに、CVTが組み合わされます。
エンジンは、52ps/6800rpmの最高出力と、6.1kgm/5200rpmの最大トルクを発揮します。
またJC08モード燃費は、28.0km/lとなります。
総重量930kgのボディを、過不足無く走らせるだけの動力性能を備えています。
またこのエンジンは、中低速トルクがフラットで使いやすく、日常域での不足感はありません。
自然吸気エンジンらしく、リニアなフィールで不快な振動もなく、エンジンノイズも少なめです。
足回りとハンドリング
前輪にマクファーソンストラット式サスペンション、後輪にはトーションビーム式サスペンションが装備されます。
前輪にはスタビライザーも装備されます。
ハイト系ワゴンにしてはロールが少なく、フロントスタビライザーのおかげで安定したコーナリング特性を持ちます。
クラス平均を超える、素直なハンドリングです。
適度に引き締まったちょうどいい硬さの足回りで、コンパクトカー並みの快適性です。またボディ剛性が高くなった事もあり、直進時の安定性も素晴らしいです。
段差の衝撃の逃がし方も上手く、車内に不快な振動は侵入しません。
その他
グレード名の「SA」とはスマートアシストのことです。
一昔前は、高級車にオプションでしか用意されていなかった「先進安全技術」ですが、今では軽自動車にも標準装備されています。
評価のまとめ
この車には、子育て世代に便利ないろいろな機能やアイディアが盛りだくさんです。
またコンパクトカー並みの運動性能や質感を備え、先進安全技術も標準装備されています。
ちょっとがっしり感が増しましたが、タントならではの優しい表情も健在です。
子供の送り迎えや、また通勤や買い物の足として、ダイハツタントは子育て世代にオススメの理想的な一台といえます。
価格
価格 | 1,420,200円(税込み)