止まったままの暖機運転は古い
「エンジンがしっかり暖まるまでは、アイドリング状態で数分間暖気運転しなければ、エンジンにダメージを与えてしまう。
特に、自動車を大事に長期間にわたって乗り潰そうと考えている人は、必ず暖機運転をした方が良い」
これは、自動車を大事に乗る人たちの間では、常識といえる知識です。
しかし、この常識は現在では、少々時代遅れと言わざるおえません。
これは自動車のエンジンが、キャブレターで燃料を噴射していた時代の常識です。
最新の自動車では、燃料噴射からエンジンの点火タイミングまで、全てがコンピューターで管理されています。
つまりそのまますぐに走り出しても、自動車が自分で最適なエンジンの為の調整を、勝手にやってくれるというわけです。
かえってアイドリングで暖気運転をしていると、最適なエンジンの作動温度にまで温度が上がるのが遅くなり、エンジンにダメージを与える事になりかねません。
ガソリンの無駄にもなりますし、第一、車に乗ってアイドリングしている人なら、大切な時間も無駄にしていることになります。
また、アイドリングしている人は気づいてないと思いますが、このアイドリング音は結構ご近所迷惑にもなっています。
このように、長時間のアイドリングによる暖機運転は、百害あって一利なしなのです。
始動したらすぐに出発
自動車を大事に長く乗りたいのなら、今日から止まったままの暖機運転はやめましょう。
一番、エンジンにやさしい走り方は、キーを回してエンジンを始動したら、そのまますぐ出発する走り方です。
心配しなくても、あとはエンジンが自分で最適な状態に調整してくれます。
つまり、走りながら数分間穏やかに運転するのが、かしこし暖機運転の方法というわけです。
もちろん、エンジンが暖まっていない状態で、急加速やタコメーターがレッドゾーンに入るような過激な運転は控えてください。
エンジンが最適な温度まで上昇しているかどうかを確かめる方法は、水温計かメーター内にある温度警告灯で確認できます。
この警告灯が点灯している間は、エンジンがまだ十分暖まっていないという事になります。
高速道路でも大丈夫
また、先ほども言ったように現在の自動車は、エンジンの状況を常にコンピューターで制御しています。
そのためエンジン始動直後であっても、高速道路の走行も可能です。
緩やかに加速してやれば、高速道路でも意外とエンジン回転は低いままです。
そのため市街地走行よりエンジンへの負荷は少なく、ダメージを与える心配もありません。